「エアコンを30度に設定したら、電気代はどれくらい跳ね上がるの?」と不安になっていませんか。
あるいは、「早く部屋を暖めたいから30度にしている」という方もいるかもしれません。
実は、冷房と暖房では「30度設定」の意味が全く異なり、使い方を間違えると電気代が倍以上になったり、体調を崩したりする原因になります。
この記事では、エアコンを30度に設定した際の具体的な電気代シミュレーションと、快適さを損なわずに月々の支払いを抑える5つの節約術を解説します。
※2025年12月1日 記事の内容を最新の情報に更新しました。
エアコンを30度設定にした場合の電気代換算表
まずは、エアコンを30度に設定した場合の電気代が具体的にいくらになるのか、目安を見ていきましょう。
電気料金単価を31円/kWh(全国家庭電気製品公正取引協議会 新電力料金目安単価)とし、一般的な6畳〜10畳用エアコン(消費電力:冷房平均500W前後、暖房平均600W〜最大1500W前後)で計算します。
冷房30度の1時間料金
夏場の冷房を30度に設定した場合、電気代は1時間あたり約5円〜10円程度と安くなる傾向があります。
外気温(35度前後)と設定温度(30度)の差が小さいため、エアコンの心臓部であるコンプレッサーがあまり稼働しないためです。
暖房30度の1時間料金
冬場の暖房を30度に設定した場合、電気代は1時間あたり約40円〜50円近くになる可能性があります。
外気温(5度前後)と設定温度(30度)の差が25度もあり、エアコンはずっとフルパワー(最大消費電力)で運転し続けることになるからです。
| モード | 稼働状況 | 1時間の電気代 | 8時間つけっぱなし |
|---|---|---|---|
| 冷房30度 | 低負荷(休み休み運転) | 約5円〜10円 | 約40円〜80円 |
| 暖房30度 | 高負荷(フル稼働) | 約30円〜50円 | 約240円〜400円 |

冷房30度は暑い?危険な理由
「冷房30度なら電気代が安いから、これで我慢しよう」と考えるのは危険です。節約よりも健康リスクの方が大きくなる可能性があります。
熱中症リスクと不快指数
室温が30度あると、じっとしていても汗ばむ暑さです。特に湿気が多い日本の夏では、湿度が下がらないと汗が蒸発せず、体内に熱がこもって室内熱中症のリスクが急激に高まります。
高齢者や小さなお子様がいる家庭では、絶対に無理をしてはいけません。
暖房30度は損?温度設定の罠
「部屋が寒いから、とりあえず最高温度の30度に設定して一気に暖めよう」としていませんか?実はこれも、電気代を無駄にする大きな勘違いです。
急速に部屋は暖まらない
エアコンは設定温度を30度にしても、吹き出す風の温度が急激に熱くなるわけではありません。
エアコンは「設定温度に到達するまで全力で運転し続ける」という仕組みです。30度という到達不可能な目標を設定すると、いつまでも強運転が止まらず、無駄な電力を消費し続けることになります。
設定温度と消費電力の仕組み
設定温度を20度に設定しても、30度に設定しても、最大パワーで運転している間の暖かさは変わりません。目標温度を現実的な数値(20度〜22度)にすることで、適度なタイミングで弱運転に切り替わり、電気代を節約できます。
快適に節約する適正温度と設定
では、何度に設定するのが最もコストパフォーマンスが良いのでしょうか。環境省が推奨する目安と、快適さを保つコツを紹介します。
夏は28度、冬は20度が目安
推奨されている室温の目安は以下の通りです。
- 夏(冷房):室温28度(設定温度は26〜28度)
- 冬(暖房):室温20度(設定温度は20〜22度)
設定温度を1度見直すだけで、冷房なら約13%、暖房なら約10%の電気代削減効果があります。(参照:環境省 COOL CHOICE)
自動運転と風向きの活用法
「弱運転」は設定温度になるまで時間がかかり、かえって電気代がかかることがあります。風量は迷わず「自動」に設定するのが一番の節約です。
また、風向きも重要です。
- 冷房:風向きを「水平」にする(冷気は下に降りるため)
- 暖房:風向きを「下向き」にする(暖気は上に上がるため)
今すぐできる電気代削減テク
温度設定以外にも、お金をかけずにすぐ実践できる節約テクニックがあります。
フィルター掃除で効率アップ
フィルターが目詰まりしていると、空気を吸い込むのに余計なパワーが必要になります。2週間に1回フィルター掃除をするだけで、年間で数千円の節約につながることもあります。掃除機でホコリを吸い取るだけでも十分効果的です。
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サーキュレーターの併用効果
空気を循環させることで、設定温度を控えめにしても体感温度を変えることができます。
- 夏:エアコンを背にして置き、床の冷気を部屋中に広げる
- 冬:エアコンに向けて対角線上に置き、天井に溜まった暖気を下ろす

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契約見直しで根本から安くする
「こまめな節約は面倒くさい」「すでにやっているけれど電気代が高い」という場合は、電力会社のプラン自体が合っていない可能性があります。
基本料金の見直しや、ライフスタイル(夜間に電気を多く使うなど)に合ったプランに変更するだけで、年間1万円以上の節約になるケースも珍しくありません。
まずは、今の電気代が適正かどうか、チェックしてみることをおすすめします。

よくある質問(Q&A)
A. 外気温が低すぎる場合(氷点下など)、エアコンの能力(暖房能力)が追いついていない可能性があります。また、フィルターの詰まりや室外機の周りに物が置かれていることで効率が落ちていることも考えられます。
A. 外気温と設定温度の差が大きい夏の日中や冬は「30分〜1時間程度の外出」ならつけっぱなしの方がお得です。起動時に最も電力を消費するためです。ただし、数時間以上家を空ける場合や、春・秋などの気候が良い時期はこまめに消した方が節約になります。
A. 機能によります。「弱冷房除湿」なら冷房より安いですが、部屋を冷やしすぎずに湿度を下げる「再熱除湿」機能の場合は、冷房よりも電気代が高くなります。リモコンや説明書でご自宅のエアコンのタイプを確認しましょう。
まとめ:適正温度で賢く節約
エアコンの30度設定について、電気代の違いや効率的な使い方を解説しました。
記事のポイントをまとめます。
- 暖房30度はNG:電気代が非常に高くなる上、効率が悪い
- 冷房30度は注意:電気代は安いが、熱中症のリスクがある
- 適正温度を守る:夏は28度、冬は20度設定を目指す
- 自動運転を活用:風量は「自動」が最も省エネ
- 機器のメンテ:フィルター掃除とサーキュレーターで効率アップ
極端な温度設定に頼るよりも、サーキュレーターの活用やフィルター掃除など、ちょっとした工夫の方が快適で経済的です。
まずは今の設定温度を1度だけ見直してみてください。それだけで、来月の電気代の明細を見るのが楽しみになるはずです。
