「リモコンにある『パワーセレクト』って何?押すとどうなるの?」
「電気代が安くなるなら常にONにしたいけど、部屋が冷えなくなるのは困る……」
ダイキン製などのエアコンについているこの機能。意味がよくわからず、一度も使ったことがない方も多いのではないでしょうか?
実はこの機能、使い方を間違えると「部屋が全然涼しくならない」という失敗を招きますが、正しく使えば「ブレーカー落ち」のストレスから解放され、賢く節電できる便利な機能なのです。
この記事では、パワーセレクトの仕組みから、電気代への本当の効果、そして「使うべき3つのタイミング」を徹底解説します。
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※2026年1月1日 記事の内容を最新の情報に更新しました。
エアコンのパワーセレクトとは
まず結論からお伝えします。パワーセレクトとは、「エアコンが使う電気の『最大パワー』に強制的にリミッターをかける機能」のことです。
主にダイキン工業製のエアコン「うるさら」シリーズなどに搭載されている名称ですが、他メーカーでも「電流カット」「セーブ運転」といった名称で同様の機能が存在します。
最大電流をカットする仕組み
エアコンは、運転を開始した直後や、設定温度と室温の差が大きい時に、最も多くの電力(電流)を使います。まるで車がアクセルを全開にして急加速するような状態です。
パワーセレクトボタンを押すと、この「アクセル全開」の状態を制御し、以下のように消費電力の上限を抑えることができます。
- 標準:制限なし(100%の能力を発揮)
- パワーセレクト設定1:最大電流を約50%カット
- パワーセレクト設定2:最大電流を約30%カット
※カット率は機種によって異なります。

省エネ運転との違い
よくある勘違いが「省エネ運転(エコモード)」との混同です。この2つは、目的が全く異なります。
| 機能名 | 主な目的 | 制御の内容 |
|---|---|---|
| パワーセレクト | ブレーカー落ち防止 | 使用する電流(アンペア)の上限を物理的に抑える。 |
| 省エネ・エコ運転 | ムダの削減 | センサーで人を検知したり、設定温度を自動で緩めたりする。 |
つまり、パワーセレクトは「電気を使いすぎないようにする安全装置」に近い役割を持っているのです。
パワーセレクトで電気代は安くなる?
「このボタンを押せば電気代が安くなる」と考えている方は多いですが、実は「直接的な節電効果は薄い」というのが現実です。
使用電力量は大きく減らない
パワーセレクトはあくまで「瞬発力」を抑える機能です。最大パワーを抑えると、部屋が設定温度になるまでに時間がかかります。
「弱い力で長く運転する」ことになるため、結果としてトータルの電気使用量(kWh)は、通常運転とあまり変わらないケースが多いのです。
契約アンペア見直しで節約可能
しかし、全く節約にならないわけではありません。この機能を活用してピーク時の電流を抑えることができれば、電力会社との契約アンペア数を下げられる可能性があります。
例えば、「うちは冬場にエアコンとヒーターを併用するとブレーカーが落ちるから50A契約にしている」という家庭でも、エアコンをパワーセレクト設定にすることでピーク時の電流を抑えられれば、基本料金の安い30Aや40A契約に変更できるかもしれません。

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部屋が冷えない?3つのデメリット
良いことづくめに見えますが、明確なデメリットもあります。ここを理解していないと「エアコンが故障した?」と勘違いする原因になります。
冷暖房の効きが悪くなる
パワーにリミッターをかけているため、当然ながら冷房・暖房の効き(立ち上がり)は悪くなります。
特に真夏の帰宅直後など、室温が35度を超えているような状況でパワーセレクトを使っていると、いつまで経っても設定温度まで下がりません。その結果、エアコンが長時間うなりを上げて稼働し続け、かえって電気代がかさんでしまうケースさえあります。
猛暑日や厳寒期は能力不足に
外気温が極端に高い日や低い日は、エアコンがフルパワーを出せないと室温を維持できません。そのような日にパワーセレクトを使っていると、「設定温度20度なのに部屋が暑い」といった現象が起きます。
除湿能力が低下することも
機種によっては、パワーセレクト設定中は除湿(ドライ)運転の能力も制限されることがあります。梅雨時など、湿度を下げたい時に部屋がジメジメしたままになる可能性があるため注意が必要です。
ダイキン推奨!賢い使い方とタイミング
デメリットを回避しつつ、メリットだけを享受するための「賢い使い方」を3つ紹介します。
1. 調理中やドライヤー使用時だけON
常に設定しておく必要はありません。「今から電子レンジと炊飯器を同時に使うな」「ドライヤー(約1200W)をかけるな」というタイミングだけ、リモコンのボタンをポチッと押しましょう。
一時的なブレーカー対策として使うのが、最も理にかなった使用法です。
2. 部屋が適温になってから切り替える
エアコンが最も電気を使うのは、スイッチを入れた直後です。しかし、ここでパワーセレクトを使うといつまでも部屋が冷えません。
おすすめは、「最初は通常運転(自動)で一気に適温にし、部屋が落ち着いてからパワーセレクトに切り替える」方法です。これなら快適さを損なわずに節電運転へ移行できます。
3. 複数のエアコンを同時稼働させる時
リビング、寝室、子供部屋など、家族全員が在宅で複数のエアコンを同時に稼働させる時は、家全体の消費電力が跳ね上がります。それぞれの部屋でパワーセレクトを設定しておけば、合計のアンペア数をかなり抑えることができます。

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よくある質問(Q&A)
最後に、パワーセレクトに関してよくある疑問をQ&A形式でまとめました。
故障ではありません。ダイキンなどの機種によっては、パワーセレクト運転中であることを知らせるために本体ランプが点灯・点滅したり、リモコンの液晶にアイコンが表示されたりします。詳しくは取扱説明書をご確認ください。
壊れることはありません。ただし、フィルターが汚れている状態でパワーセレクトを使うと、能力不足でコンプレッサーに負担がかかる可能性はゼロではありません。定期的なフィルター掃除を行いましょう。
残念ながら半額にはなりません。「最大能力」を50%カットしても、それは「瞬間的な最大消費電力」の話であり、トータルの使用電力量が半分になるわけではないからです。あくまで「電気の使いすぎ防止」として捉えましょう。
まとめ
エアコンの「パワーセレクト」について解説しました。記事の要点を振り返ります。
- パワーセレクトは「最大電流」を抑えてブレーカー落ちを防ぐ機能
- 省エネモードとは違い、物理的なパワー(アンペア)を制限する
- 最大のデメリットは、冷房や暖房の効き出しが遅くなること
- 「室温が安定してから使う」「他の家電と併用する時だけ使う」のが正解
このボタンは、いわば「家の電気を守る安全弁」です。
「今日はこれ以上電気を使いたくないな」という時や、キッチンで家電をフル稼働させる時には、ぜひパワーセレクトを活用してみてください。ブレーカーを気にせず過ごせる安心感は、一度味わうと手放せなくなりますよ。
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