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エアコンの中のローラーを掃除!自分で黒カビを落とす5つの手順と道具

エアコンの中のローラーを掃除!自分で黒カビを落とす5つの手順と道具

エアコンの吹き出し口をふと見上げたとき、奥にあるローラー(ファン)にびっしりと付着した黒い物体を見て、ゾッとした経験はありませんか?

「この黒カビだらけの風を吸っていたなんて…」と不安になりますよね。その汚れの正体は、ホコリとカビが複雑に絡み合った頑固な汚れです。放置すると悪臭だけでなく、健康被害やエアコンの効きが悪くなる原因にもなります。

この記事では、エアコン内部のローラーを、自分で安全かつ徹底的に掃除する方法を完全ガイドします。家にある道具と専用グッズを使い分け、カビをごっそり落とす手順から、プロに頼むべき境界線までを網羅しました。

【監修者】
大谷

家電専門ライターとして10年以上活動し、監修した記事は1万を超える。自身のサイトは月間11万PVを達成。
最新のデータや実体験を交え、分かりやすく信頼できる情報発信を心がけている。

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エアコンのローラー(シロッコファン)が汚れる原因

まずは敵を知ることから始めましょう。なぜローラーばかりが黒く汚れるのでしょうか。

正式名称はシロッコファン

吹き出し口の奥に見える筒状の部品は、専門用語で「シロッコファン(またはクロスフローファン)」と呼ばれます。回転することで風を送り出す、いわばエアコンの心臓部です。

結露とホコリの悪循環

冷房運転中、エアコン内部は湿度が高くなり結露します。ファンは風を起こすためホコリが集まりやすく、「水分+ホコリ」が揃うことでカビが爆発的に繁殖します。これが黒い塊の正体です。

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自分で掃除するか業者に頼むかの判断基準

ローラーの掃除は、フィルター掃除と違って難易度が高めです。無理をして故障させては元も子もありません。まずは以下の表で、自分でやるべきかチェックしてください。

項目 自分で掃除可能 プロへ依頼すべき
汚れの範囲 表面に少し付着している 奥までびっしり詰まっている
ニオイ あまり気にならない 酸っぱい・カビ臭い
設置場所 足場が安定している 高い位置・ベッドの上など
機種 通常タイプ お掃除機能付き・複雑な機種

「ローラーの奥まで完全にきれいにしたい」「絶対に壊したくない」という場合は、迷わずプロに依頼しましょう。

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失敗しない!ローラーの掃除に必要な道具

歯ブラシで代用しようとする方が多いですが、柄が短く奥まで届かないためおすすめしません。効率よく汚れを落とすための道具を揃えましょう。

必須アイテム一覧

  • ファン用お掃除ブラシ(または曲がるタイプの長いブラシ)
  • 中性洗剤(台所用洗剤を水で薄めたもの)
  • 霧吹き(水洗い用)
  • 雑巾・キッチンペーパー(多めに)
  • 大きめのゴミ袋(養生用)
  • 養生テープ(ガムテープは跡が残るのでNG)
  • マスク・ゴム手袋・保護メガネ
大谷
大谷
洗剤は「中性洗剤」が鉄則です。アルカリ性洗剤(カビキラーなど)は強力ですが、すすぎ残すとプラスチックが割れたり金属が錆びたりする原因になります。
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ローラー掃除の5ステップ

準備が整ったら実践です。感電や水漏れ事故を防ぐため、手順を飛ばさずに行ってください。

1.電源プラグを抜き、部屋を養生する

必ずコンセントを抜いてください。電源が入ったまま作業すると、ファンが回転して指を怪我する恐れがあり大変危険です。
次に、エアコンの下にビニールシートや新聞紙を敷きます。吹き出し口の下には、ゴミ袋を切り開いてテープで貼り付け、汚水を受け止める「簡易ポケット」を作っておくと安心です。

2.ルーバー(羽)を手で開く

吹き出し口にある風向きを変える板(ルーバー)を、手でゆっくりと開けます。機種によっては外せるものもありますが、無理に外して爪を折ると元に戻せなくなるので、開くだけで十分作業スペースは確保できます。

3.乾いた状態でホコリをかき出す

ここが重要です。いきなり濡らしてはいけません。まずは乾いたブラシやハンディモップを隙間に入れ、ローラー表面のふわふわしたホコリを取り除きます。水分を含むとホコリがヘドロ状になり、掃除の難易度が跳ね上がります。

4.洗剤を含ませたブラシでこする

薄めた中性洗剤をブラシや棒に巻いた布に含ませ、ローラーの羽を一枚ずつ掃除します。
割り箸などを使ってローラーを少しずつ手動で回し、360度すべての羽を磨きます。羽の裏側(カーブの内側)にカビが溜まりやすいので、ブラシの先端をうまく使いましょう。

5.水拭きと乾燥(送風運転)

汚れが落ちたら、霧吹きで水をかけて洗剤を流すか、濡らして固く絞った雑巾で何度も拭き取ります。
仕上げにコンセントを差し、タオルで吹き出し口を覆った状態で「送風」運転を30分〜1時間行い、内部を完全に乾燥させます。乾燥が不十分だと、すぐにまたカビが生えてしまいます。

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やってはいけないNG行為と注意点

良かれと思ってやったことが、エアコンの寿命を縮めることがあります。以下の3点は絶対に避けてください。

1.電装部分に水をかける

エアコンの右側には、基盤などの重要な電気部品が詰まっています。洗浄スプレーや霧吹きの水がここにかかると、一発で故障します。右側付近を掃除する際は特に慎重に行いましょう。

2.カビキラー(塩素系)を直接吹きかける

強い漂白剤は、すすぎきれないと成分が揮発し続け、運転時に部屋中にバラ撒かれます。目や喉の痛みを引き起こす可能性があるため、DIYでの使用は控えてください。

3.ローラーを強く回しすぎる

掃除中にローラーを勢いよく手で回すと、モーターが発電してしまい、逆電流によって基盤がショートする故障(発電故障)のリスクがあります。回すときはゆっくり、優しくを心がけてください。

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キレイを長持ちさせる予防テクニック

苦労して掃除したなら、なるべく長くキレイな状態を保ちたいですよね。今日からできる予防策をご紹介します。

  • 冷房後は必ず「内部クリーン」か「送風」を行う:結露した内部を乾かすことが最強のカビ対策です。
  • 部屋の換気をこまめにする:部屋の空気が汚れていると、エアコンが吸い込む汚れも増えます。
  • フィルター掃除を2週間に1回行う:フィルターが詰まると内部への負担が増し、汚れやすくなります。
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よくある質問(Q&A)

最後に、ローラー掃除に関する細かな疑問にお答えします。

ファンの隙間に入らない頑固な黒カビはどうすればいい?

綿棒や、割り箸にキッチンペーパーを巻き付けた「自作棒(松居棒のようなもの)」が有効です。それでも落ちない固まった汚れは、無理に削るとプラスチックが傷つくため、専門業者への依頼を検討してください。

市販の洗浄スプレー(ムース)は使えますか?

「ファン専用」として販売されているリンス付きのセットであれば使用可能ですが、養生(ビニールカバー)が必須で、手順も複雑になります。手間とリスクを考えると、ブラシでの拭き掃除の方が安全です。

掃除をしたのに黒い粒が落ちてきます。

奥に残っていた汚れが、掃除の刺激で剥がれ落ちてきている可能性があります。しばらく送風運転を続け、飛んでくる汚れを出し切ってしまうのが早道です。

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まとめ:ローラー掃除でクリーンな風を取り戻そう

エアコンの中のローラー掃除は、少し手間がかかりますが、手順を守れば自分でも可能です。最後にポイントを整理します。

  • ローラーの黒い汚れは「カビ+ホコリ」
  • まずは乾いた状態でホコリを取るのが鉄則
  • 洗剤は中性を使い、カビキラーは避ける
  • 電気部品(右側)には絶対に水をかけない
  • 無理だと感じたらプロに頼む勇気も必要

ローラーが綺麗になると、風の匂いがスッキリするだけでなく、エアコンの効きも良くなり節電にもつながります。まずは次の休日に、懐中電灯で中をチェックすることから始めてみてください。