エアコンをつけた瞬間に感じる、あの嫌なニオイ…。その原因の多くは、エアコン内部で発生した「カビ」です。カビは不快なニオイだけでなく、アレルギーや健康被害を引き起こす可能性もあり、できるだけ避けたいものですよね?
最近のエアコンは、このカビ対策機能が飛躍的に進化しています。しかし、「内部クリーン」「自動洗浄」「イオン除菌」など、メーカーによって機能や呼び名が異なり、どれを選べば本当にカビにくいのか分かりにくいと感じていませんか?
この記事では、エアコンにカビが生える原因から、最新モデルを中心とした「カビにくいエアコン」の選び方、そして編集部が厳選したおすすめ人気ランキングTOP5まで、徹底的に解説します。あなたに最適な一台を見つけて、毎日清潔な空気で快適に過ごしましょう。

この記事では、各メーカーの最新カビ対策機能(自動洗浄、内部乾燥、除菌技術など)や、フィルター性能、メンテナンスのしやすさを徹底比較し、本当にカビにくいエアコンを評価しました。
おすすめ人気ランキング1位のエアコンはこちら!
詳細なランキングの前に、最新モデルの中で編集部が「カビにくさ」という点で最もおすすめする1位のエアコンを先にご紹介します!
【第1位】日立 白くまくん Xシリーズ RAS-X56R2(W)

「カビにくいエアコン」として最もおすすめしたいのが、日立の最上位モデル「白くまくん Xシリーズ」です。最大の特徴は、熱交換器や排水トレーを凍らせて一気に洗浄する「凍結洗浄」。さらに、カビが最も生えやすく掃除も困難な「ファン」まで自動で掃除する「ファンロボ」を搭載しており、カビの温床となる「汚れ」と「湿気」を徹底的に排除します。
エアコン内部の見えない部分まで自動で丸ごとキレイにしてくれるため、カビ対策を最重要視する方に最適なモデルです。ここで紹介するのは主に18畳用の「RAS-X56R2」です。
(※詳細なレビューは、カビない・カビにくいエアコンのおすすめ人気ランキングTOP5で解説しています。)

なぜエアコンにカビが生えやすいのか?3大原因と発生場所
おすすめの機種を見る前に、まずは「なぜエアコン内部にカビが生えやすいのか」を深掘りしましょう。カビは「3つの条件」が揃うと爆発的に繁殖します。
原因1:豊富な湿気(冷房・除湿による結露)
エアコンがカビやすい最大の原因は「湿気」です。冷房や除湿運転をすると、室内の暖かい空気がエアコン内部で急激に冷やされます。このとき、空気中の水分が「結露」として内部の部品に大量に付着します。
- 熱交換器(アルミフィン):空気の熱を奪う(冷やす)主要部品。最も結露しやすい場所です。
 - ドレンパン(排水トレー):熱交換器から出た結露水を受け止める皿。常に水が溜まりやすく、カビや雑菌の温床となります。
 
原因2:栄養源となるホコリや汚れ
カビが成長するためには「栄養」が必要です。エアコンは室内の空気を吸い込んでいるため、空気中のホコリ、キッチンの油煙、ペットの毛、花粉、ダニの死骸なども一緒に吸い込んでしまいます。
これらの汚れがフィルターを通り抜け、内部に付着すると、それがカビの栄養源となります。特に油煙などは粘着性が高く、ホコリをさらに吸着させてしまいます。
原因3:カビが好む適度な温度
カビは、一般的に20℃〜30℃程度の温度で最も活発に活動します。エアコンの運転停止後、内部は室温に近くなり、まさにカビが好む温度帯になります。
「湿気(結露)」「栄養(ホコリ)」「温度(室温)」の3つの条件が揃いやすいエアコン内部、特に空気を送り出す「ファン(送風ファン)」は、結露しやすくホコリも溜まりやすいため、カビが最も繁殖しやすい場所の一つです。

近年の住宅は気密性が高いため、湿気がこもりやすい傾向にあります。そのため、エアコン内部も昔よりカビが生えやすくなっていると言えます。だからこそ、エアコン自体のカビ対策機能が重要になるんです。
カビない・カビにくいエアコンの選び方 6つの重要ポイント
カビの原因がわかったところで、次はカビ対策に有効な「機能」に着目した選び方を6つのポイントに分けて解説します。
1. 内部クリーン(自動乾燥)機能は必須
結論:カビ対策の基本中の基本です。
「内部クリーン」や「内部乾燥」と呼ばれる機能は、冷房・除湿運転後に、送風や弱い暖房運転を行ってエアコン内部を乾燥させる機能です。カビ最大の原因である「湿気」を取り除くことで、カビの繁殖を強力に抑制します。
現在販売されているほとんどのエアコンに搭載されていますが、安価なモデルだと搭載されていない場合もあるため、購入前に必ず確認しましょう。
2. 熱交換器の自動洗浄・加熱機能で汚れを落とす
結論:カビの栄養源(汚れ)を自動で洗い流す機能がおすすめ。
内部クリーンは「乾燥」が目的ですが、カビの栄養源となる「汚れ」は除去できません。そこでおすすめなのが、熱交換器を自動で洗浄してくれる機能です。
- 凍結洗浄(日立):熱交換器を凍らせ、その霜を一気に溶かすことで汚れを洗い流します。油汚れなどもしっかり落とせると人気です。
 - 水内部クリーン(ダイキン):冷房運転で発生させた結露水や加湿用の水分を利用して、汚れを洗い流します。
 - 熱交換器加熱除菌(富士通ゼネラル):洗浄した熱交換器を55℃以上に加熱することで、カビ菌や細菌を除菌します。
 
これらの機能があれば、手の届かない熱交換器を清潔に保ちやすくなります。
3. フィルター自動お掃除でホコリを溜めない
結論:メンテナンスの手間を減らし、内部へのホコリ侵入を防ぎます。
エアコン内部の汚れの多くは、フィルターでキャッチしきれなかったホコリです。フィルターが目詰まりすると、内部にホコリが侵入しやすくなるだけでなく、冷暖房効率も低下します。
「フィルター自動お掃除」機能があれば、運転後にフィルターのホコリを自動でかき取り、ダストボックスに溜めてくれます。これにより、カビの栄養源を断つと同時に、面倒なフィルター掃除の手間を大幅に削減できます。

フィルター自動お掃除機能があっても、ダストボックスに溜まったホコリは、半年に1回程度捨てる必要があります。また、キッチンの油煙やタバコのヤニなどは自動で除去できないため、汚れがひどい場合は手洗いも必要です。
4. 最も危険なファンやドレンパンの対策
結論:カビが最も生えやすい場所への対策が、上位モデルの証です。
熱交換器やフィルターがキレイでも、風を送り出す「ファン」や水受け皿の「ドレンパン」がカビだらけ…というケースは非常に多いです。
- ファン自動掃除(日立「ファンロボ」):ファンの先端を自動でブラッシングし、ホコリを除去します。
 - 排水トレー自動洗浄(日立「凍結洗浄」):ドレンパン(排水トレー)まで凍らせて洗浄するモデルもあります。
 - 防カビ加工(ダイキンなど):ファンや通風路自体にカビが生えにくいコーティングを施しています。
 - 分解清掃(三菱電機「はずせるボディ」):ファンや通風路のパーツも取り外して丸洗いできるモデルもあります。
 
ファンやドレンパンまで対策されているか、または掃除しやすい構造になっているかを確認しましょう。
5. 独自イオン・除菌技術(ナノイーX、ストリーマなど)
結論:カビ菌そのものの活動を抑制する機能で、予防効果を高めます。
各社が独自に開発しているイオン技術も、カビ対策に有効です。これらはエアコン内部だけでなく、室内に放出することで空気中のカビ菌やウイルスの活動も抑制します。
- ナノイーX(パナソニック):高濃度のイオンが、エアコン内部や空気中に潜むカビ菌を抑制します。
 - ストリーマ(ダイキン):内部クリーン運転時にストリーマを照射し、カビ菌やニオイの原因菌を分解・抑制します。
 - プラズマクラスター(シャープ):イオンがエアコン内部に行き渡り、カビの発生を抑えます。
 
6. 部屋の広さ(畳数)と設置場所を考慮する
結論:適切な能力を選び、設置場所特有の汚れも考慮しましょう。
カビにくさとは直接関係ないように見えますが、部屋の広さに対してエアコンの能力(畳数)が不足していると、常にフルパワーで運転することになり、結露しやすくなる場合があります。設置する部屋の広さよりも、1〜2ランク上の畳数目安のモデルを選ぶと余裕が生まれ、結果的にカビ対策にも繋がります。
また、キッチンに近いリビングに設置する場合は、油汚れに強い「凍結洗浄」や「ステンレス素材」を採用したモデルがおすすめです。
【徹底比較】主要メーカーのカビ対策技術の違いは?
選び方のポイントを踏まえ、主要メーカーが誇るカビ対策技術の特徴を比較表にまとめました。メーカーごとに強みが異なるのが分かりますね。
(※主に各社の最上位フラッグシップモデルの機能を基準にしています)
| メーカー | 熱交換器 (洗浄・除菌)  | 
ファン・ドレンパン (カビやすい場所)  | 
内部乾燥 | 独自技術 (イオン・監視)  | 
|---|---|---|---|---|
| 日立 (白くまくん)  | 
◎ 凍結洗浄 (加熱・汚れを凍らせて流す)  | 
◎ ファンロボ ◎ 排水トレー凍結洗浄 (ステンレス素材)  | 
◎ ヒートプラス | ・カビバスター ・Premiumプラズマ空清  | 
| パナソニック (エオリア)  | 
○ ホコリレスコーティング | ○ 防カビコーティング (ナノイーXで抑制)  | 
◎ ナノイーX内部クリーン | ◎ ナノイーX ◎ カビみはり(停止中も監視)  | 
| ダイキン (うるさらX)  | 
◎ 水内部クリーン (結露水・加湿水で洗浄)  | 
○ 防カビ加工ファン (ストリーマで抑制)  | 
◎ ストリーマ内部クリーン | ◎ ストリーマ (内部・空清)  | 
| 三菱電機 (霧ヶ峰)  | 
○ よごれんボディ (特殊コーティング)  | 
◎ はずせるボディ (手動で丸洗い可能)  | 
◎ 内部クリーン (オゾン・加熱乾燥付も)  | 
・ピュアミスト | 
| シャープ (プラズマクラスター)  | 
○ 熱交換器クリーニング | ○ 防カビ加工 | ◎ 内部清浄 | ◎ プラズマクラスター ◎ カビパトロール(停止中も監視)  | 

日立は「洗浄力」、パナソニックとシャープは「監視・予防」、ダイキンは「除菌・分解」、三菱は「手動清掃のしやすさ」に強みがあります。ご自身のライフスタイル(掃除の頻度など)に合わせて選ぶのがおすすめです。
カビない・カビにくいエアコンのおすすめ人気ランキングTOP5
ここからは、ご指定いただいた5つのモデルに基づき、「カビにくさ」という視点で編集部が厳選したおすすめ人気ランキングTOP5を発表します!
【第1位】日立 白くまくん Xシリーズ RAS-X56R2(W)

カビの温床を「丸ごと」自動洗浄!カビ対策の決定版
カビ対策で最も重要な「汚れ」と「湿気」の除去において、他社を圧倒する機能を搭載しているのが日立の最上位「Xシリーズ」です。熱交換器を凍らせて洗う「凍結洗浄」は、ホコリだけでなく油汚れにも効果を発揮。さらに、カビが最も生えやすく掃除も困難な「ファン」まで自動で掃除する「ファンロボ」、そして汚れが溜まりやすい「排水トレー」まで自動洗浄します。
エアコン内部の見えない部分まで自動で丸ごとキレイにしてくれるため、「エアコンの掃除は完全に自動化したい」「カビのニオイに悩みたくない」という方に、自信を持っておすすめできるフラッグシップモデルです。
| モデル | RAS-X56R2(W) | 
|---|---|
| 畳数目安 | おもに18畳用 | 
| 主なカビ対策機能 | 凍結洗浄(熱交換器・排水トレー)、ファンロボ、カビバスター、ステンレスクリーン、内部乾燥(ヒートプラス)、Premiumプラズマ空清 | 
| フィルター自動掃除 | あり | 
| 価格目安 (工事費込) | 約210,000円~ | 
- ファンや排水トレーまで自動で掃除する唯一無二の機能
 - 「凍結洗浄」の洗浄力が高く、油汚れにも強い
 - 内部がステンレス製で汚れやカビ菌が付着しにくい
 - 「凍結脱臭クリーナー」でニオイ対策も万全
 
- 最上位モデルのため本体価格が高め
 - 多機能な分、室内機の奥行きがやや大きい (38.5cm)
 

【第2位】パナソニック エオリア LXシリーズ CS-254DLX-W

「カビみはり」と「ナノイーX」でカビの発生を“24時間予防”
パナソニックの強みは、洗浄だけでなく「予防」に優れている点です。最上位のLXシリーズは、運転停止後も室内の温度と湿度を監視し、カビが繁殖しやすい環境になると自動で内部クリーンを開始する「カビみはり」機能を搭載。
さらに、高濃度の「ナノイーX」がエアコン内部のすみずみに充満し、カビ菌そのものの活動を抑制します。また、加湿・換気機能も搭載し、冬の乾燥対策や部屋の空気入れ替えも可能です。洗浄機能よりも、カビ菌を根本から抑制したい、カビが生える前に先手必勝で対策したい方におすすめです。
| モデル | CS-254DLX-W | 
|---|---|
| 畳数目安 | おもに8畳用 | 
| 主なカビ対策機能 | ナノイーX、カビみはり(内部/室内)、ナノイーX内部クリーン、ホコリレスコーティング(熱交換器)、全自動お掃除(フィルター) | 
| フィルター自動掃除 | あり (自動排出式も選択可) | 
| 価格目安 (本体のみ) | 約257,000円~ | 
- エアコンが停止中も「カビみはり」が自動で作動
 - 「ナノイーX」による強力なカビ菌抑制効果
 - 加湿・換気機能も搭載したプレミアムモデル
 - フィルター自動掃除のホコリを自動で屋外に排出可能(※要工事)
 
- 日立のような強力な「洗浄」機能は非搭載(コーティングとイオンで予防)
 - 多機能で価格は高価格帯
 

【第3位】ダイキン うるさらX RXシリーズ S285ATRS-W

空気のプロが作った「ストリーマ」と「水洗浄」のW効果
“空気の専門メーカー”であるダイキンの最上位モデル「うるさらX」です。カビ対策の柱は、独自の分解・抑制技術「ストリーマ」と、結露水・加湿水で汚れを洗い流す「水内部クリーン」の組み合わせ。
内部クリーン運転時にストリーマを内部に照射することで、カビ菌やニオイの原因菌を徹底的に抑制します。熱交換器やファンも防カビ加工されており、基本的なカビ対策性能が非常に高いのが特徴です。給水不要の「うるる加湿」や換気機能も搭載し、カビ対策と快適性を両立したい方におすすめです。
| モデル | S285ATRS-W | 
|---|---|
| 畳数目安 | おもに10畳用 | 
| 主なカビ対策機能 | ストリーマ(内部クリーン・空気清浄)、水内部クリーン(結露水・加湿水洗浄)、防カビ加工ファン | 
| フィルター自動掃除 | あり | 
| 価格目安 (本体のみ) | 約183,000円~ | 
- 「ストリーマ」による内部除菌・脱臭効果が高い
 - 「水内部クリーン」でシンプルかつ効果的に洗浄
 - 給水なしで加湿ができる「うるる加湿」が便利
 - 換気機能も搭載している
 
- 加湿・換気ホースがあるため設置場所に制約が出やすい
 - ファンは自動掃除ではなく防カビ加工のみ
 

【第4位】三菱電機 霧ヶ峰 Zシリーズ MSZ-ZW5624S-W

「はずせるボディ」で、自分の手で徹底的に掃除できる安心感
「自動洗浄もいいけれど、結局は自分で掃除するのが一番キレイになる」と考える方には、三菱電機の最上位「霧ヶ峰 Zシリーズ」が最適です。最大の特徴は「はずせるボディ」。前面パネルやフラップだけでなく、風向フラップや通風路、ファンまで工具なしで取り外して丸洗いが可能です。
もちろん、内部を特殊コーティングした「よごれんボディ」や、運転停止後にオゾンと加熱乾燥でカビを防ぐ機能も搭載。AI「エモコテック」が人の感情を推定して快適な風を送るなど独自機能も充実。自動機能に任せつつ、いざという時は自分で徹底的に掃除できる安心感が魅力です。
| モデル | MSZ-ZW5624S-W | 
|---|---|
| 畳数目安 | おもに18畳用 | 
| 主なカビ対策機能 | はずせるボディ(ファン・通風路)、よごれんボディ(熱交換器・ファン・通風路)、内部クリーン(オゾン・加熱乾燥) | 
| フィルター自動掃除 | あり (フィルターおそうじメカ) | 
| 価格目安 (本体のみ) | 約167,000円~ | 
- カビやすいファンや通風路を丸洗いできる
 - 汚れが付きにくい「よごれんボディ」コーティング
 - オゾンと加熱乾燥による運転停止後のカビガード
 - AI「エモコテック」が快適な空調を実現
 
- 自分で掃除する手間は(やろうと思えば)発生する
 - 日立のようなファンの「自動」掃除機能はない
 

【第5位】シャープ プラズマクラスター搭載 AC-22NFT (主に6畳用)

基本のカビ対策を押さえた、プラズマクラスター搭載モデル
こちらはランキング上位4機種のような最上位モデルではありませんが、カビ対策の基本機能をしっかり押さえたモデルです。シャープ独自の「プラズマクラスター」イオン技術を搭載し、エアコン内部や室内のカビ菌の活動を抑制します。
もちろん、冷房・除湿運転後には「内部乾燥(内部清浄)」が作動し、内部の湿気を取り除きます。最新の自動洗浄機能などはありませんが、「カビ対策の基本機能は欲しい」「寝室や子供部屋用にコストを抑えたい」という方に適したエントリーモデルと言えます。
| モデル | AC-22NFT (主に6畳用) | 
|---|---|
| 畳数目安 | おもに6畳用 | 
| 主なカビ対策機能 | プラズマクラスター、内部乾燥(内部清浄)、除菌・脱臭機能 | 
| フィルター自動掃除 | なし(手動清掃) | 
| 価格目安 (本体のみ) | 約68,000円~ | 
- プラズマクラスターでカビ菌を抑制
 - 内部乾燥機能でカビの繁殖を防ぐ
 - 本体価格が比較的リーズナブル
 
- フィルター自動掃除機能は非搭載
 - 熱交換器の自動「洗浄」機能はない
 - 上位モデル搭載の「カビパトロール」などは非搭載
 

カビない・カビにくいエアコンでも油断禁物!自分でできる日常のカビ対策
最新のカビにくいエアコンを選んだからといって、100%カビが生えないわけではありません。機能を過信せず、日常的な対策を行うことで、エアコンをより長く清潔に保つことができます。
冷房後は内部クリーンまたは送風運転
カビの原因となる湿気を飛ばすため、冷房や除湿を使った後は、必ず「内部クリーン」機能を作動させましょう。もし内部クリーン機能がない場合は、停止する前に30分〜1時間ほど「送風」運転をするだけでも、内部の乾燥に大きな効果があります。
定期的なフィルター掃除と換気
フィルター自動お掃除機能があっても、ダストボックスのホコリは定期的に捨てる必要があります。自動お掃除機能がないモデル(ランキング5位など)は、理想は2週間に1回、少なくとも月に1回はフィルターを取り外し、掃除機でホコリを吸いましょう。汚れがひどい場合は水洗いも有効です。
また、部屋自体の換気を心がけ、室内の湿度を60%以下に保つこともカビ予防に繋がります。
市販のカビ予防アイテムは使っていい?
エアコンの上部や吸気口に貼る「カビ予防フィルター」や、内部に設置する「防カビ剤」なども市販されています。これらは一定のホコリ侵入防止や防カビ効果が期待できますが、注意点もあります。
- フィルター:吸気効率が落ち、エアコンの効きが悪くなったり、電気代が上がったりする可能性があります。また、フィルター自体がカビることも。
 - 防カビ剤:メーカーが推奨していない方法であり、成分が内部の金属部品を腐食させたり、センサー類に影響を与えたりするリスクがあります。
 
基本的には、エアコン本体の機能と定期的な清掃で対策するのが最も安全です。
プロによるエアコンクリーニングも検討
どれだけ対策しても、2〜3年以上使用すると内部にカビや汚れが蓄積してくることがあります。ニオイが取れなくなったり、内部を覗いてカビが見えたりした場合は、プロのエアコンクリーニング業者に依頼しましょう。
エアコンクリーニングの目安
- 頻度:1〜2年に1回(リビングやキッチン近くなど汚れやすい場所)
 - 費用相場:
- 通常タイプ:約8,000円~15,000円
 - お掃除機能付き:約15,000円~25,000円
 
 - 注意点:「フィルター自動お掃除機能付き」のエアコンは、構造が複雑なため、クリーニング料金が高額になります。今回紹介したランキング1位〜4位のモデルは、すべて「お掃除機能付き」に該当します。
 
よくある質問(Q&A)
A1. はい、不十分な場合があります。
「内部クリーン」は、あくまで内部を「乾燥」させる機能です。すでに付着してしまったホコリや汚れ(カビの栄養源)を取り除くことはできません。
そのため、本記事で紹介したような「熱交換器の自動洗浄」機能や、カビ菌そのものを抑制する「イオン」機能が搭載されているモデルを選ぶ方が、より強力なカビ対策になります。
A2. 主に2つのデメリットが考えられます。
- ダストボックスの掃除は必要:前述の通り、自動で掃除してもホコリが溜まるダストボックスのメンテナンスは必要です。
 - クリーニング料金が高い:万が一、プロにエアコンクリーニングを依頼する際、お掃除機能付きエアコンは内部構造が複雑なため、作業料金が通常タイプより1.5倍〜2倍近く高くなります。
 
A3. 一般的に「10年」が目安です。
設計上の標準使用期間が10年とされている機種が多いためです。また、10年以上前のモデルと最新モデルでは、省エネ性能が格段に向上しています。「カビ臭さがクリーニングしても取れない」「冷暖房の効きが悪くなった」といったサインが見られたら、買い替えを検討するタイミングです。
A4. 絶対にやめてください。
市販の浴室用カビキラーなどは成分が強すぎて、内部のアルミフィンを腐食させたり、プラスチック部品を劣化させたりする原因になります。また、洗浄成分が内部に残り、送風とともにお部屋に撒き散らされる可能性があり、健康被害にも繋がりかねません。
内部の洗浄は、必ずプロの業者に依頼するか、エアコン専用の(メーカーが許可している)洗浄スプレーを使用してください。
A5. なります。
カビは湿気に弱いため、暖房運転でエアコン内部を高温・乾燥させることは、非常に有効なカビ対策です。内部クリーン機能の多くも、弱い暖房運転を利用して内部を乾燥させています。
冬場でも、エアコンを使わない日に月に1〜2回、1時間ほど「暖房運転」を行うと、内部がカラカラに乾燥し、カビの繁殖を抑えることができます。
まとめ:カビない・カビにくいエアコンを選んで快適な空気を手に入れよう
今回は、最新の「カビにくいエアコン」のおすすめ人気ランキングと、その選び方、対策について網羅的に解説しました。
エアコンのカビを防ぐためには、
- 内部クリーン(乾燥)機能は必須
 - 熱交換器の自動洗浄(凍結洗浄、水洗浄など)で汚れを落とす
 - 最もカビやすいファンの自動掃除や防カビ加工がされているか
 - 独自イオン(ナノイーX、ストリーマなど)でカビ菌を抑制する
 - 「お掃除機能付き」は便利だが、クリーニング代が高いことも理解しておく
 
といった機能や知識が重要であることがお分かりいただけたかと思います。
カビにくいエアコンを選ぶことは、面倒な掃除の手間を減らすだけでなく、家族の健康を守ることにも繋がります。ご自身の予算や、どれだけメンテナンスを自動化したいかに合わせ、最適な一台を見つけてくださいね。

  
  
  
  
              
              
              
              
              
              
              
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