「ドラマのBGMや効果音が大きくて、肝心のセリフが聞き取れない…」
「俳優さんがボソボソ話すと、何を言っているのかさっぱり分からない…」
「家族のために音量を上げると『うるさい!』と言われるし、かといって音量を下げると自分が聞こえない…」
こんなお悩み、ありませんか?
せっかくのテレビ時間なのに、音声のせいで内容に集中できないのは大きなストレスですよね。
実はそのお悩み、テレビの買い替えや高価な機器を導入しなくても、今すぐご家庭でできる簡単な「設定」だけで劇的に改善する可能性があるんです。
この記事では、なぜテレビのセリフが聞き取りにくいのかという原因から、誰でも簡単に試せるテレビ本体の音声設定方法、そしてそれでも改善しない場合の最終手段まで、網羅的に詳しく解説していきます。
この記事を読み終える頃には、あなたもストレスフリーでクリアな音声でテレビを楽しめるようになっているはずです。
ぜひ、最後まで読み進めてみてくださいね。
なぜ?テレビのセリフが聞き取りにくい主な原因
「昔のテレビはもっとハッキリ聞こえていたのに…」と感じる方も多いのではないでしょうか。
実は、テレビのセリフが聞き取りにくいのには、いくつかの明確な理由があります。
まずはその原因を知ることで、解決策への理解が深まりますよ。
近年のテレビ放送は音の情報量が多い
現在のテレビ放送、特に映画や海外ドラマでは、5.1chサラウンドといった立体音響が採用されることが増えました。
これにより、BGMや効果音に臨場感が出て迫力が増す一方で、全体の音に占めるセリフ(人の声)の割合が相対的に小さくなり、埋もれがちになってしまうのです。
テレビ本体に内蔵されたスピーカーの性能限界
テレビの薄型化・スタイリッシュ化は進んでいますが、その代償としてスピーカーを設置するスペースがどんどん小さくなっています。
スピーカーが小型化すると、どうしても音の厚みや明瞭さが失われやすくなります。
特に、人の声の中心となる「中音域」が弱くなりやすく、これがセリフの聞き取りにくさに直結しているのです。

制作者側の意図的な演出
あまり知られていませんが、映画やドラマの制作側が、あえてセリフをボソボソと話させたり、BGMを大きめにしたりして、リアリティや臨場感を出す演出をしている場合もあります。
この演出が、テレビのスピーカー性能と相まって、セリフの聞き取りにくさを助長してしまうことがあるのです。
今すぐ試せる!テレビ本体の音声設定でセリフを聞き取りやすくする方法5選
お待たせしました!
ここからは、ご家庭のテレビですぐに試せる具体的な設定方法を5つご紹介します。
多くの場合、これらの設定を見直すだけで聞き取りやすさが大きく改善しますよ。
簡単なものから順番に試してみてくださいね。
① 音声モードを「ニュース」や「クリア音声」に変更する
最も簡単で効果が実感しやすいのが、この方法です。
ほとんどのテレビには、視聴するコンテンツに合わせた「音声モード」がプリセットされています。
通常は「標準」や「ダイナミック」になっていることが多いですが、これを「ニュース」「クリア音声」「快聴」といったモードに変更してみましょう。
これらのモードは、人の声の周波数帯である中音域を強調し、BGMや効果音などの低音・高音を抑えるように調整されているため、セリフが際立って聞こえるようになります。
② イコライザー機能で中音域を調整する
①の音声モード変更でもしっくりこない場合は、もう少し踏み込んだ「イコライザー」機能を使ってみましょう。
イコライザーとは、音を周波数帯域(低音・中音・高音など)ごとに細かく調整できる機能です。
人の声は主に「中音域」に含まれます。
そのため、イコライザー設定画面で、1kHz(キロヘルツ)や2kHzあたりの中音域のバーを少し上げて、逆に低音域や高音域を少し下げてみてください。
これだけで、オーダーメイドのように自分好みの聞きやすい音質に調整できます。
③ サラウンド機能をオフにする
映画館のような臨場感を生み出す「サラウンド機能」。
映画やライブ映像を見るときには迫力が出て良いのですが、ドラマやバラエティ番組では、音が拡散してしまい、かえってセリフが聞き取りにくくなる原因になります。
もしサラウンド機能がオンになっていたら、一度オフにして違いを確かめてみてください。
④ 自動音量調整(オートボリューム)をオフにする
番組とCMの間の大きな音量差を自動で調整してくれる「自動音量調整(オートボリューム)」機能。
便利な機能ですが、これがオンになっていると、ドラマの中の小さなセリフと大きな効果音の差が少なくなり、全体的にのっぺりとした音になってしまうことがあります。
セリフの抑揚が感じられず聞き取りにくいと感じたら、この機能をオフにしてみるのも一つの手です。
⑤ メーカー独自の音声補正機能を活用する
各テレビメーカーは、セリフの聞き取りやすさを向上させるための独自機能を開発しています。
お使いのテレビに以下のような機能があれば、ぜひオンにしてみてください。
- SONY(ブラビア): ボイスズーム、クリアフェーズテクノロジー
- Panasonic(ビエラ): 快聴モード、サウンドフォーカス
- SHARP(アクオス): くっきり音声
- TOSHIBA(レグザ): クリア音声
※名称はモデルや年式によって異なります。
取扱説明書やメーカーの公式サイトで、お使いの機種の機能を確認してみることをおすすめします。
テレビの設定を見直しても改善しない場合の最終手段
「いろいろ設定を試したけど、まだ聞き取りにくい…」
そんな方もいらっしゃるかもしれません。
その場合は、テレビ本体のスピーカーの性能限界が原因である可能性が高いです。
しかし、ご安心ください。
ここからは、より積極的に音質を改善するための具体的なアイテムをご紹介します。
外部スピーカー(サウンドバー)を導入する
セリフの聞き取りにくさを根本的に解決したいなら、サウンドバーの導入が最も効果的です。
サウンドバーは、テレビの前に設置する棒状のスピーカーで、テレビ内蔵のスピーカーとは比較にならないほど高音質です。
特に、人の声を聞き取りやすくする「クリアボイス」や「ダイアログモード」といった機能を搭載したモデルを選べば、BGMや効果音に埋もれがちだったセリフが、驚くほどクリアに聞こえるようになります。
接続もHDMIケーブル1本で済むものが多く、設置も非常に簡単です。

手元スピーカーやワイヤレスイヤホンを活用する
「家族が寝ている夜中に、自分だけテレビを楽しみたい」
「キッチンで作業しながら、テレビの音を聞き取りたい」
そんな特定のシーンでは、手元スピーカーやワイヤレスイヤホン(ヘッドホン)が便利です。
手元スピーカーは、テレビの音を自分の近くで鳴らせるため、小さな音量でもハッキリと聞き取ることができます。
また、最近のテレビはBluetooth機能が搭載されているものが多く、手持ちのワイヤレスイヤホンを接続すれば、周りを気にせず集中して音声を楽しめます。
補聴器(集音器)を検討する
もしご高齢の家族が「テレビの音が聞こえにくい」と悩んでいる場合、テレビの設定やスピーカーの改善だけでは解決が難しいこともあります。
その場合は、テレビの音を聞きやすくする機能が付いた補聴器や集音器を検討するのも一つの選択肢です。
最近では、テレビの音声を直接補聴器に飛ばせる製品もあります。
聞こえ方に不安がある場合は、一度、耳鼻咽喉科の専門医や補聴器専門店に相談してみることをお勧めします。
まとめ:簡単な設定変更で快適なテレビライフを取り戻そう!
いかがでしたでしょうか?
今回は、テレビのセリフが聞き取りにくい問題について、その原因から具体的な設定方法、そして最終手段までを詳しく解説しました。
最後に、この記事のポイントをもう一度おさらいしましょう。
- テレビのセリフが聞き取りにくい主な原因は、音の複雑化と内蔵スピーカーの性能限界。
- まずはテレビ本体の設定を見直し!「クリア音声」モードへの変更やイコライザー調整を試してみる。
- サラウンド機能は、ドラマやニュースではオフにするのがおすすめ。
- 設定を試しても改善しない場合は、サウンドバーの導入が最も効果的で根本的な解決策となる。
「テレビのセリフが聞き取りにくい」という長年のストレスも、リモコンのボタンを数回押すだけで、案外あっさりと解消されるかもしれません。
この記事を参考に、ぜひ今日からご自宅のテレビ設定を見直してみてください。
そして、登場人物の息づかいまで聞こえるようなクリアな音声で、毎日のテレビ番組を心ゆくまで楽しんでくださいね!
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