「ドラマのBGMや効果音ばかり大きくて、肝心のセリフが聞き取れない…」
「俳優さんがボソボソ話すと、字幕がないと内容が分からない…」
せっかくのテレビ時間なのに、リモコンの音量を上げたり下げたり、忙しくて内容に集中できないのは大きなストレスですよね。
実はそのお悩み、テレビの買い替えをしなくても、リモコンの設定だけで劇的に改善する可能性が高いです。
この記事では、誰でも簡単に試せる「声をはっきりさせる設定方法」と、プロのような調整ができる「イコライザーの黄金比」、それでも改善しない場合の解決策を網羅的に解説します。
読み終わる頃には、あのストレスだった「聞こえにくさ」から解放されているはずです。
【結論】テレビの声を聞きやすくする5つの設定
- 音声モード変更:「ニュース」や「クリアボイス」にする
- イコライザー調整:中音域(1kHz〜4kHz)を上げる
- サラウンドOFF:映画以外は機能を切る
- 自動音量調整ON/OFF:音量差を埋める機能を試す
- 独自機能ON:「快聴」「くっきり」などのメーカー機能を活用
※2025年11月19日 記事の内容を最新の情報に更新しました。
今すぐ試せる!テレビのセリフが聞き取りにくい時の設定5選
まずは、費用をかけずにご家庭のテレビですぐに試せる設定変更から始めましょう。
効果が出やすい順に解説しますので、リモコンを用意して一つずつ試してみてください。
1. 音声モードを「ニュース」や「クリア音声」に変更する
最も簡単で、即効性があるのがこの方法です。
テレビには、視聴する番組ジャンルに合わせた「音声モード」が標準搭載されています。
初期設定では「標準」や「ダイナミック」になっていることが多いですが、これを以下のようなモードに変更してみましょう。
- ニュース / スタンダード
- クリア音声 / 快聴
- ライブ(音楽番組の場合)
これらのモードは、人の声の周波数帯である「中音域」を強調し、BGMなどの低音・高音を抑えるようにプリセットされています。これだけで、セリフが驚くほど前に出てくるようになります。

2. イコライザー設定で声をピンポイントに強調する
「音声モードを変えても、まだ納得いかない…」
そんな時は、「イコライザー」機能を使って、自分好みの聞こえ方に微調整しましょう。
多くの人が「難しそう」と敬遠しがちですが、実は「上げる場所」と「下げる場所」の法則さえ知っていれば簡単です。
【保存版】声がはっきりするイコライザー設定の黄金比
全体を「山型(へ)」の形にするイメージで調整します。
- 1kHz / 2kHz / 4kHz(中音域):上げる(+3 〜 +5)
→ ここが人の声の主要な帯域です。ここを上げると言葉の輪郭がクッキリします。 - 100Hz / 200Hz(低音域):下げる(-2 〜 -4)
→ ここを下げると、こもった響きや「ドーン」という圧迫感が減り、声の邪魔をしなくなります。 - 10kHz(高音域):そのまま、または少し下げる
→ 上げすぎると「サ行(サシスセソ)」が刺さるように聞こえて不快になることがあります。
この設定にするだけで、モゴモゴしていた声がクリアになり、驚くほど聞きやすくなります。
3. サラウンド機能をあえてオフにする
映画館のような臨場感を生む「サラウンド機能」ですが、ニュースやドラマのセリフをしっかり聞きたい場合には、逆効果になることが多々あります。
サラウンドは音を左右や後方に拡散させる処理を行うため、本来画面の中央から聞こえるべき「セリフの芯」がぼやけてしまうからです。
映画鑑賞などで迫力を求めるとき以外は、思い切ってサラウンド機能を「切(オフ)」に設定することをおすすめします。
4. 自動音量調整(オートボリューム)を見直す
「テレビの効果音がうるさい」「CMだけ急に音が大きくなる」
そんな悩みがある場合は、「自動音量調整(オートボリューム)」の設定を確認してください。
この機能には一長一短があります。
- オンにするメリット:爆発音などの突発的な大音量を抑えてくれるため、音量差によるストレスが減る。
- オフにするメリット:無理な音量圧縮がなくなるため、ささやき声などの「小さな音」の抑揚が自然になり、聞き取りやすくなる場合がある。
機種によって効き方が違うため、オンとオフの両方を試し、どちらがセリフを聞き取りやすいか比較してみてください。
5. メーカー独自の音声補正機能をフル活用する
各テレビメーカーは、「聞こえにくさ」を解消するための独自技術を開発し、搭載しています。
意外と知られていない機能も多いので、お使いのメーカーに合わせて確認し、必ず「オン」にしましょう。
| メーカー | 主な機能名 |
|---|---|
| SONY(ブラビア) | ボイスズーム、クリアフェーズ |
| Panasonic(ビエラ) | 快聴モード、きこえサポート |
| SHARP(アクオス) | くっきり音声、高音質(音声) |
| TOSHIBA(レグザ) | クリア音声、クリアトーク |
| HISENSE(ハイセンス) | クリア音声、自動音量調節 |

なぜ?テレビのセリフが聞き取りにくい2つの主な原因
「昔のテレビはもっとハッキリ聞こえていたのに…」と感じることはありませんか?
実は、気のせいではなく、近年のテレビ環境特有の明確な理由があります。
1. 映像コンテンツの音作りが「映画館仕様」だから
最近のドラマや映画、ネット配信動画は、5.1chサラウンドなどの立体音響で制作されることが増えました。
これは「静かな映画館で、大音量で聞く」ことを前提に作られているため、BGMや効果音のダイナミックレンジ(音の大小の幅)が非常に広く設定されています。
家庭で視聴する際、大きな爆発音に合わせて音量を下げると、相対的にセリフまで小さくなってしまい、結果として「効果音はうるさいのに、セリフは聞こえない」という現象が起きてしまうのです。
2. テレビの薄型化によるスピーカー性能の限界
テレビは年々薄く、スタイリッシュになっていますが、その代償としてスピーカーを設置するスペースが激減しました。
良い音、特に厚みのある人の声を出すにはスピーカーの「容量(キャビネット)」が必要ですが、薄型テレビの小さなスピーカーでは物理的な限界があります。
映像は4K・8Kと進化しても、音質に関しては構造上、昔のブラウン管テレビより不利な面があるのです。
設定でも改善しない場合の最終手段
「設定は全部試した。イコライザーも調整した。それでもやっぱり聞き取りにくい!」
その場合は、残念ながらテレビ本体のスピーカー性能の限界、あるいは部屋の反響などが原因と考えられます。
しかし、諦める必要はありません。「音の出口」を変えるだけで、劇的に改善します。
外部スピーカー(サウンドバー)を導入する
最も満足度が高く、根本的な解決策が「サウンドバー」の導入です。
サウンドバーは、テレビの前に置く棒状のスピーカーです。テレビ内蔵スピーカーとは比較にならないほど高音質で、特に最近のモデルは「人の声」を検知して強調する機能が非常に優秀です。
1万円台のエントリーモデルでも効果は絶大で、HDMIケーブル1本で接続できる手軽さも魅力です。
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手元スピーカーを活用する
「キッチンで水仕事をしながら聞きたい」「深夜に自分だけ楽しみたい」という場合は、手元スピーカー(ワイヤレススピーカー)が最適です。
物理的に耳の近くで音が鳴るため、音量を上げなくてもハッキリと内容が聞き取れます。ご高齢の方へのプレゼントとしても非常に人気があります。
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よくある質問(Q&A)
Q. イコライザー設定を変えたら変な音になってしまいました。元に戻せますか?
A. はい、簡単に戻せます。多くのテレビの音声設定メニューには「初期化」や「リセット」という項目があります。もし見つからない場合でも、音声モードを一度「ダイナミック」などに変えてから元のモードに戻すことで、標準設定にリセットされる機種が多いです。
Q. 100均で売っているスピーカーでも効果はありますか?
A. 正直なところ、テレビのセリフを聞き取りやすくする目的ではおすすめできません。100均のスピーカーは簡易的なもので、テレビ内蔵スピーカーよりも音質が劣る場合がほとんどです。改善を目指すなら、最低でも数千円〜1万円クラスのサウンドバーや手元スピーカーを検討することをおすすめします。
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Q. 高齢の親がテレビの音が聞こえないと言っています。補聴器とどっちが良いですか?
A. まずはテレビ側の対策(手元スピーカーなど)を試すのが手軽です。最近の手元スピーカーは操作も簡単で、ご高齢の方でも使いやすいものが増えています。それでも日常生活での会話も聞き取りにくいようであれば、耳鼻科を受診し、補聴器を検討する段階かもしれません。
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まとめ:設定を見直してストレスフリーなテレビライフを!
今回は、テレビのセリフが聞き取りにくい原因と、今すぐできる具体的な設定方法について解説しました。
記事のポイントをもう一度振り返りましょう。
- まずは音声モードを「ニュース」や「クリア音声」に変更する。
- イコライザーで中音域(1kHz〜4kHz)を上げ、低音を下げる黄金比を試す。
- 映画以外ではサラウンド機能をオフにする。
- 設定で限界を感じたら、サウンドバーや手元スピーカーが最も確実な解決策。
「聞こえにくい」というストレスは、放置していても良くなることはありません。
しかし、この記事で紹介した設定なら、今すぐ無料で試すことができます。
ぜひ今日、リモコンを手に取って設定を見直してみてください。
登場人物のセリフがクリアに聞こえ、家族みんなで快適にテレビを楽しめる生活を取り戻しましょう!


