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カメラの200mmレンズは何倍ズーム?倍率の計算と35mm換算の罠を徹底解説!

カメラレンズの200mmは何倍ズーム?倍率の計算と35mm換算の罠を徹底解説!
この記事は約11分で読めます。

「運動会で使う望遠レンズを探しているけど、200mmって何倍ズームなの?」

「お店でレンズを見ても『mm』としか書いてなくて、スマホの『10倍ズーム』と比べてどれくらい望遠なのか分からない…」

一眼レフやミラーレスカメラを使い始めると、必ずと言っていいほどぶつかるのがレンズの「mm(ミリ)」と「倍(ばい)」の違いではないでしょうか。

この記事では、そんなあなたの疑問をスッキリ解決します!「200mmが何倍なのか」という問いへの答えはもちろん、なぜカメラの世界では「倍」ではなく「mm」が使われるのか、その理由までを初心者の方にも分かりやすく解説します。

この記事を読めば、もうレンズ選びで迷うことはありません。自分にぴったりのレンズを見つけて、カメラライフをもっと楽しみましょう!

【執筆者】
大谷

家電ライター/家電製品アドバイザー
ライターとして5,000記事以上執筆し、自身のサイトは月間11万PVを達成。
多数の専門家と連携し、多角的な視点を取り入れた質の高いコンテンツ制作を常に心掛けている。

カメラレンズの「〇倍」の正体とは?計算方法を解説

まず結論からお伝えすると、「200mmレンズが何倍ズームか」という問いの答えは、「そのレンズによります」となります。

「え、どういうこと?」と思われたかもしれませんね。実は、レンズの「〇倍ズーム」という表記は、望遠性能を直接示すものではないのです。まずは、この「倍率」がどのように計算されているのかを見ていきましょう。

「〇倍ズーム」の計算式は「望遠端 ÷ 広角端」

レンズのズーム倍率は、以下の非常にシンプルな式で計算されます。

ズーム倍率 = 望遠側の焦点距離(mm) ÷ 広角側の焦点距離(mm)

焦点距離とは、レンズに書かれている「〇〇mm」という数字のことです。例えば、「18-200mm」と書かれたレンズであれば、広角側が18mm、望遠側が200mmとなります。

例:18-200mmレンズなら約11倍ズーム!

先ほどの計算式に当てはめてみましょう。

200mm ÷ 18mm = 約11.1倍

この場合、「18-200mm」のレンズは「約11倍ズーム」のレンズである、ということになります。このように、ズーム倍率はあくまで「どれだけズームできるか」の範囲を示す数値であり、望遠側の「200mm」という数字だけでは決まらないのです。

【重要】なぜ一眼レフでは「倍」より「mm」が使われるのか?

「計算方法は分かったけど、じゃあなんで『〇倍』って言わないの?」

そう思いますよね。コンパクトデジタルカメラ(コンデジ)やスマートフォンでは「光学10倍ズーム!」のように倍率が強調されることが多いのに、一眼レフの世界では「mm」が主流です。その理由は、「〇倍」という数字だけでは、どれだけ遠くのものを大きく写せるか(望遠性能)が分からないからです。

「〇倍」だけでは望遠性能がわからないワナ

ここに、2つの「5倍ズームレンズ」があったとします。

  • レンズA: 10-50mm (50 ÷ 10 = 5倍)
  • レンズB: 20-100mm (100 ÷ 20 = 5倍)

どちらも同じ「5倍ズーム」ですが、望遠側の焦点距離を見ると、レンズBは「100mm」、レンズAは「50mm」です。焦点距離の数字が大きいほど望遠になるため、この場合、レンズBの方が圧倒的に遠くのものを大きく写せます。

このように、同じ倍率でもスタート地点(広角側)の焦点距離が違うと、望遠性能は全く変わってしまいます。これが、一眼レフの世界で「〇倍」という表現があまり使われない大きな理由です。

ズーム倍率の数字に惑わされないで!
「10倍ズーム」と聞くとすごく望遠に聞こえますが、それが「24-240mm」なのか「35-350mm」なのかで望遠性能は変わります。レンズの性能を見るときは、必ず「〇〇mm」という焦点距離の数値を確認しましょう。

共通のモノサシ「35mm換算焦点距離」とは?

レンズの望遠性能を比較する上で最も信頼できる指標が「35mm換算焦点距離」です。これは、カメラのセンサーサイズの違いを考慮した上で、画角(写る範囲)を統一の基準で表した数値です。

難しく聞こえるかもしれませんが、「この数字が大きければ大きいほど、遠くのものを大きく写せる」と覚えておけばOKです。メーカーやカメラの種類が違っても、この「35mm換算焦点距離」を使えば、どのレンズがより望遠なのかを公平に比較できるのです。

結局、200mmは何倍ズームと言えるのか?【シーン別解説】

ここまでの説明で、「200mmが何倍か」はレンズの広角側の焦点距離によって変わることがお分かりいただけたかと思います。ここでは、代表的なレンズを例に、実際に何倍になるのかを見ていきましょう。

お手持ちのレンズで計算してみよう

いくつかのレンズを例に、ズーム倍率を計算してみました。

レンズの焦点距離 計算式 ズーム倍率
18-200mm 200 ÷ 18 約11.1倍
55-200mm 200 ÷ 55 約3.6倍
70-200mm 200 ÷ 70 約2.8倍

このように、同じ「200mm」でもズーム倍率は大きく異なります。「70-200mm」は倍率こそ低いですが、画質や明るさに優れたプロ向けのレンズが多いです。一方、「18-200mm」は広角から望遠まで1本でカバーできる利便性の高さが魅力です。

コンデジ基準で考える「ワイド24mm基準倍率換算」という考え方

とはいえ、「やっぱり倍率でイメージしたい!」という方も多いですよね。

そんな時、一つの面白い考え方があります。一般的なコンパクトデジカメの広角側は24mmあたりから始まることが多いので、この「24mm」を基準(1倍)として、200mmが何倍に相当するかを計算する方法です。

ワイド24mm基準倍率換算
200mm ÷ 24mm = 約8.3倍
これは、一般的なコンデジでいうところの「約8.3倍ズーム」に相当する望遠性能、と捉えることができます。あくまでイメージを掴むための個人的な提案ですが、初心者の方が感覚的に理解するにはとても便利な方法です。

200mmレンズでどれくらい大きく撮れる?撮影イメージ

「理屈は分かったけど、実際に200mmで撮ったらどんな感じなの?」

ここでは、200mmの望遠レンズ(APS-C機で使用、35mm換算で約300mm相当を想定)で撮影した場合のイメージをシーン別にご紹介します。

運動会・学芸会での撮影

校庭の端からトラックの中にいるお子さんを撮る場合、全身や上半身を画面いっぱいに写すことができます。徒競走でゴールする瞬間や、ダンスでの表情を捉えるのに十分な望遠性能です。ただし、顔のアップを狙うにはもう少し望遠(300mm以上)が欲しくなるかもしれません。

スポーツ観戦(サッカー、野球)

スタンド席からグラウンドの選手を撮影する場合、選手の動きを追うことはできますが、表情までくっきりと捉えるのは難しいでしょう。記録写真としては十分ですが、プロのような迫力ある写真を撮るには400mm以上の超望遠レンズが必要になります。

野鳥や飛行機の撮影

公園にいるハトやカモなど、比較的人に慣れた鳥であれば、ある程度の大きさで写すことができます。しかし、警戒心の強い野鳥や、空高く飛ぶ飛行機を大きく捉えるには力不足です。超望遠への入門として楽しむことはできます。

200mmのレンズ選びで失敗しないための3つのポイント

いざ200mmのレンズを買おうと思っても、種類が多くて迷ってしまいますよね。ここでは、レンズ選びで特に注意したい3つのポイントを解説します。

Point1: F値(明るさ)を確認する

F値は「レンズの明るさ」を示す数値で、この数字が小さいほど明るいレンズとなり、暗い場所でもブレずに撮れたり、背景を大きくぼかした写真を撮りやすくなります。ただし、F値が小さいレンズは価格が高く、大きく重くなる傾向があります。

Point2: 手ブレ補正の有無をチェックする

望遠レンズは少しの揺れでも写真がブレやすくなります。特に200mmクラスの望遠になると、手ブレ補正機能は必須と言っても過言ではありません。三脚を使わない手持ち撮影がメインなら、必ず手ブレ補正機能付きのレンズを選びましょう。

Point3: APS-Cかフルサイズか(センサーサイズ)を確認する

お持ちのカメラのセンサーサイズも重要です。一般的な入門機〜中級機に多い「APS-C」サイズのカメラにレンズを装着すると、焦点距離が約1.5倍〜1.6倍に伸びるという特徴があります。

つまり、200mmのレンズをAPS-C機で使うと、200mm × 1.5 = 300mm相当の望遠レンズとして使えるのです。これはより遠くのものを撮りたい場合には大きなメリットになります。

レンズのマウントに注意!
APS-C専用設計のレンズ(CanonのEF-S、NikonのDXなど)は、フルサイズ機には装着できないか、撮影範囲が限られる場合があります。購入前にお手持ちのカメラで使えるレンズか(マウントが適合するか)を必ず確認してください。

よくある質問(Q&A)

最後に、200mmレンズに関するよくある質問をQ&A形式でまとめました。

Q1. 200mmと300mmはどれくらい違いますか?

A1. 数字の上では100mmの違いですが、写る大きさはかなり変わります。例えるなら、200mmで上半身が撮れる距離から、300mmなら顔のアップが狙えるくらいの差です。運動会などでより大きく撮りたいなら300mmがおすすめです。

Q2. スマホの10倍ズームと一眼の200mmはどっちがすごい?

A2. 一概には言えませんが、画質(写真の綺麗さ)では一眼の200mmが圧倒的に有利です。スマホのズームはデジタル処理で拡大している場合が多く、画質が劣化しがちです。一方、一眼は光学的に被写体を拡大するため、高画質を保てます。

Q3. 200mmの単焦点レンズはズームできない?

A3. はい、その通りです。「単焦点レンズ」とは焦点距離が固定されたレンズのことで、ズームはできません。その代わり、ズームレンズより画質が良く、F値が小さい(明るい)製品が多いのが特徴です。

Q4. APS-C機で200mmを使うと何mm相当になりますか?

A4. お使いのメーカーによりますが、約1.5倍〜1.6倍になります。Canonなら約320mm相当、Nikon、SONY、FUJIFILMなど多くのメーカーでは約300mm相当の望遠効果が得られます。

Q5. 200mmで手ブレしないコツは?

A5. 手ブレ補正をONにするのが基本です。その上で、シャッタースピードを「1/(35mm換算焦点距離)」秒以上に設定するのが目安です(例:300mm相当なら1/300秒以上)。脇をしっかり締めてカメラを構える、一脚や三脚を使うなども有効です。

Q6. レンズキットの望遠レンズ(例:55-200mm)でも十分ですか?

A6. まずはキットレンズで望遠撮影を試してみるのは非常におすすめです。軽量で扱いやすく、200mmの望遠がどんなものかを知るには最適です。使っていく中で「もっと画質が欲しい」「もっと明るさが欲しい」と感じたら、次のレンズを検討すると良いでしょう。

Q7. 「高倍率ズーム」のメリット・デメリットは?

A7. メリットは、18-200mmのように広角から望遠までレンズ交換なしで撮影できる利便性です。旅行などで荷物を減らしたい場合に最適です。デメリットは、単焦点レンズやズーム域の狭いレンズに比べて、画質や明るさの面でやや劣る傾向があることです。

Q8. フルサイズ用の200mmレンズをAPS-C機で使えますか?

A8. はい、使えます。マウントが同じであれば問題なく装着でき、前述の通り焦点距離が約1.5倍になるメリットも得られます。

Q9. 古いフィルムカメラ用の200mmレンズでも使えますか?

A9. 「マウントアダプター」という機材を使えば、現在のデジタルカメラで使える場合があります。ただし、オートフォーカスや自動露出が使えないなど制約も多いため、上級者向けの楽しみ方と言えるでしょう。

Q10. レンズを買う前に試す方法はありますか?

A10. はい、あります。カメラ機材のレンタルサービスを利用すれば、気になるレンズを数日間試すことができます。高価なレンズの購入で失敗したくない場合に、ぜひ活用したいサービスです。

もっと望遠が必要?それなら専門サービスを賢く利用しよう!

200mmレンズについて理解が深まると、「自分にはどんなカメラやレンズが合っているんだろう?」と新たな興味が湧いてきますよね。そんな時は、専門のサービスを上手に活用するのがおすすめです。

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まとめ

今回は、カメラレンズの「200mmが何倍ズームなのか」という疑問について、その計算方法から一眼レフで「mm」が使われる理由までを詳しく解説しました。

最後に、この記事の重要なポイントをもう一度おさらいしましょう。

  • レンズのズーム倍率は「望遠端 ÷ 広角端」で計算する。
  • 200mmが何倍かは、レンズの広角側の焦点距離によって変わる。
  • 「倍率」だけでは望遠性能は分からない。「mm(焦点距離)」の数字が大きいほど望遠になる。
  • カメラの性能を公平に比較するには「35mm換算焦点距離」をチェックするのがベスト。

「倍」と「mm」の違いが分かれば、レンズ選びはもっと楽しく、もっと的確になります。200mmという焦点距離は、ポートレートからイベント撮影まで幅広く活躍してくれる、非常に使い勝手の良い望遠域です。

ぜひこの記事を参考に、あなたの撮影スタイルにぴったりの一本を見つけて、素敵なカメラライフを送ってくださいね!

あなたの200mmレンズでの撮影体験や、これから撮ってみたいものなどがあれば、ぜひコメントで教えてください!

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