「オフィスのデスクが狭くて、大きなコピー機を置くスペースがない…」
「テレワークで自宅でも印刷したいけど、家庭用プリンターだと機能が物足りない…」
「出先で急に書類が必要に!持ち運べる超小型コピー機ってないの?」
そんなお悩みをお持ちではありませんか?働き方が多様化する現代、小さいサイズのコピー機(複合機)の需要が急速に高まっています。
しかし、いざ探してみると「家庭用プリンターと何が違うの?」「レーザーとインクジェットってどっちがいい?」「持ち運びできるモデルは本当に使える?」など、たくさんの疑問が浮かんできますよね。
この記事では、そんなあなたの疑問をすべて解決します!長年オフィス機器に携わってきた専門家が、小さいサイズのコピー機選びで失敗しないためのポイントを徹底解説。さらに、利用シーンに合わせて「据え置き型」「持ち運び可能モデル」「超小型モバイルプリンター」の3つのカテゴリから、本当におすすめできる最新モデル9選を厳選してご紹介します。
この記事を最後まで読めば、あなたのオフィスやワークスタイルにぴったりの一台が必ず見つかります。省スペースで快適な印刷環境を手に入れ、仕事の効率をアップさせましょう!
小さいサイズのコピー機とは?家庭用プリンターとの違い
「小さいコピー機」を探し始めると、まず「家庭用プリンター」との違いが気になりますよね。見た目が似ているモデルも多いため、どちらを選べば良いか迷ってしまう方も少なくありません。まずは、両者の違いを明確にして、あなたに必要なのはどちらなのかをはっきりさせましょう。

機能性の違い:「複合機」か「単機能プリンター」か
最大の違いは機能の多様性です。
- 小型コピー機(複合機): 名前が示す通り、複数の機能が一つになっています。印刷(プリント)機能に加えて、コピー、スキャン、FAXなどの機能が搭載されているのが一般的です。一台でオフィスの様々な事務作業をこなせるため、スペースとコストの節約につながります。
- 家庭用プリンター: 基本的にはパソコンやスマホのデータを紙に印刷(プリントアウト)することに特化しています。もちろん、最近ではスキャンやコピー機能がついたモデルもありますが、ビジネス用途で求められる大量印刷や高速スキャン、FAX機能などは備えていないことが多いです。
印刷方式の違い:文字が得意な「レーザー」と写真が得意な「インクジェット」
印刷の仕組みにも違いがあり、これが仕上がりやコストに大きく影響します。
- レーザー方式(小型複合機に多い): 粉末状のインク(トナー)を熱で紙に定着させる方式です。文字がにじみにくく、くっきりと印刷できるのが特徴で、印刷スピードも速いため、契約書や会議資料などの文書印刷がメインのビジネスシーンに向いています。
- インクジェット方式(家庭用プリンターに多い): 液体のインクを微細な粒にして紙に吹き付けて印刷します。色の再現性が高く、写真やイラストをきれいに印刷できるのが得意です。本体価格はレーザー方式より安い傾向にありますが、印刷速度は比較的ゆっくりです。
最近では、ビジネス向けに開発された高耐久・高速なインクジェット複合機も登場しており、両者の差は縮まりつつあります。
耐久性と印刷コストの違い:ビジネスユースを想定しているか
ビジネスで使うなら、耐久性とランニングコストは非常に重要です。
- 小型コピー機(複合機): 毎月数百〜数千枚の印刷を行うことを想定して設計されており、高い耐久性を誇ります。また、一枚あたりの印刷コスト(ランニングコスト)が家庭用プリンターに比べて安く抑えられる傾向にあります。
- 家庭用プリンター: 大量印刷を想定していないため、ビジネスで酷使すると故障のリスクが高まります。また、インクカートリッジが小さく、一枚あたりの印刷コストは割高になりがちです。
このように、もしあなたがビジネス用途で、印刷だけでなくコピーやスキャンも行い、ある程度の印刷枚数があるなら、「小型コピー機(複合機)」を選ぶのが正解と言えるでしょう。
失敗しない!小さいサイズのコピー機を選ぶ5つの重要ポイント
自分にぴったりの一台を見つけるために、購入前にチェックすべき5つの重要なポイントを解説します。これらのポイントを押さえておけば、「買ったけど置けなかった」「機能が足りなかった」といった失敗を防げますよ。
ポイント①:本体サイズと設置場所をチェックする
まず最も重要なのが本体サイズの確認です。「小さいサイズ」といっても、モデルによって大きさは様々。デスクの上に置く「卓上タイプ」なのか、デスクの横に置く「自立タイプ」なのかを考え、設置したい場所の幅・奥行・高さをメジャーで正確に測っておきましょう。
特に見落としがちなのが、給紙トレイや排紙トレイを引き出した時のスペースです。本体サイズぎりぎりの場所に置くと、用紙の交換や印刷物の取り出しがしにくくなるので、少し余裕を持ったスペースを確保することが大切です。

ポイント②:必要な機能をチェックする
次に、あなたが必要とする機能を洗い出しましょう。多機能なモデルほど価格も高くなる傾向にあるため、本当に必要な機能を見極めることがコストパフォーマンスを高める鍵です。
- コピー・スキャン: ほとんどの小型複合機に搭載されていますが、自動原稿送り装置(ADF)の有無は要チェック。複数枚の原稿を連続でコピー・スキャンできるので、業務効率が格段にアップします。
- FAX: 業種によってはまだまだ必要なFAX機能。ペーパーレスFAX機能があれば、受信したFAXを印刷せずにPCで確認できるため、インク代や用紙代の節約になります。
- 両面印刷: 用紙コストを半分に削減できる便利な機能です。自動両面印刷に対応しているか確認しましょう。
- ネットワーク接続(Wi-Fi): Wi-Fiに対応していれば、面倒なケーブル接続が不要になり、オフィスのどこからでも印刷できます。スマホやタブレットから直接印刷できる機能も非常に便利です。
ポイント③:印刷速度とコストを比較する
ビジネスで使うなら、印刷速度とランニングコストは無視できません。
印刷速度は「ppm」または「枚/分」という単位で表され、1分間に何枚印刷できるかを示します。目安として、最低でも分速20枚以上の性能があると、会議資料などの大量印刷でもストレスなく対応できるでしょう。
ランニングコストは、トナー(インク)と用紙代を合わせた1枚あたりの印刷単価です。モノクロ印刷とカラー印刷でコストは大きく異なります。カタログや公式サイトに記載されているコストを参考に、月間の印刷枚数を考慮して、トータルコストをシミュレーションしてみましょう。一般的に、本体価格が安くてもインク代が高いモデルもあるので注意が必要です。
ポイント④:対応する用紙サイズをチェックする
小さいサイズのコピー機は、最大対応用紙サイズがA4までという機種がほとんどです。設計図やポスターなど、A3サイズの印刷が必要な場合は、A3対応のモデルを選ぶ必要があります。ただし、A3対応機は本体サイズが大きくなる傾向があるため、設置スペースとの兼ね合いを考える必要があります。A3印刷の頻度が低い場合は、必要な時だけコンビニのコピー機を利用するという選択肢も検討しましょう。
ポイント⑤:持ち運びの有無で選ぶ
出張先や客先、コワーキングスペースなどで印刷する必要があるなら、バッテリーを搭載した持ち運び可能な「モバイルプリンター」が最適です。これらは「超小型コピー機」とも呼ばれ、カバンに入れて手軽に持ち運べるサイズと軽さが魅力です。ただし、印刷方式が感熱式であったり、給紙が手差しで1枚ずつだったりと、据え置き型とは使い勝手が異なる点も理解しておく必要があります。
【据え置き型】小さいサイズで高性能!おすすめ小型コピー機3選
まずは、オフィスのデスクやSOHO(スモールオフィス・ホームオフィス)に設置するのに最適な、小さいサイズの据え置き型コピー機(複合機)をご紹介します。コンパクトながらビジネスユースに耐えうる性能を持ったモデルを厳選しました。
RICOH P C200SFL:究極のコンパクト設計!
【こんな人におすすめ】
・とにかく設置スペースを最小限にしたい方
・小規模オフィスや店舗で手軽に使いたい方
・配線の手間なく自由に設置したい方
製品概要
リコーの「P C200SFL」は、幅412mm×奥行395mmという驚異的なコンパクトさを実現したA4カラーレーザー複合機です。重さも約19.4kgと軽量で、デスクサイドやカウンターなど、これまで複合機が置けなかったような狭いスペースにもすっきりと収まります。小さいながらも、コピー、プリンター、スキャナー、FAXの4役をこなし、業務に必要な基本機能はしっかりと網羅しています。
詳細レビュー
このモデルの最大の魅力は、やはりその省スペース性です。一般的な業務用複合機と比べると圧倒的に小さく、圧迫感がありません。それでいて、印刷速度はカラー・モノクロともに24枚/分と、日常業務には十分なスピードを確保しています。自動原稿送り装置(ADF)も搭載しているので、複数枚の書類のコピーやスキャンも効率的に行えます。
また、有線LANだけでなく無線LAN(Wi-Fi)にも標準で対応している点も大きなメリット。面倒な配線が不要なため、オフィスのレイアウト変更にも柔軟に対応できます。ペーパーレスFAX機能を使えば、受信したFAXを用紙に印刷せずPCで確認・保存できるため、コスト削減と情報管理の効率化にも貢献します。
ただし、Mac OSに完全には対応しておらず、AirPrint経由での印刷のみとなる点には注意が必要です。とはいえ、このコンパクトさと機能性を両立したモデルは、特にスペースが限られた環境で働く方々にとって、非常に強力な選択肢となるでしょう。
キヤノン TR8630:家庭用とビジネス用のいいとこ取り!
【こんな人におすすめ】
・在宅ワークで仕事にもプライベートにも使いたい方
・スマホから手軽に印刷したい方
・コストと性能のバランスを重視する方
製品概要
キヤノンの「TR8630」は、ビジネス用途にも十分応えられる機能を持ちながら、家庭でも使いやすいコンパクトさと操作性を両立したインクジェット複合機です。FAXやADFを搭載し、前面と背面の2か所から給紙できる「2WAY給紙」に対応するなど、ビジネスシーンでの利便性を高める機能が満載です。
詳細レビュー
このモデルはまさに「万能選手」。ビジネスモデルでありながら、写真印刷も得意な5色ハイブリッドインクを採用しているため、仕事の資料はくっきりと、休日に撮った写真は鮮やかに印刷できます。スマホとの連携機能が非常に優れており、専用アプリを使えば、スマホ内の写真や文書を簡単にプリントできるのはもちろん、LINEやMessengerから直接印刷することも可能です。
特筆すべきは、その使い勝手の良さです。4.3型の大きなタッチパネル液晶は直感的に操作でき、誰でも迷うことなく使えます。インクジェット方式ならではの立ち上がりの速さも魅力で、使いたい時にすぐに起動してくれます。
レーザー方式に比べると印刷速度はやや劣りますが、それを補って余りある多機能性と使いやすさがあります。コスト、性能、サイズのバランスが非常に高いレベルでまとまっているため、「SOHOや個人事業主で、最初の1台に何を選べばいいかわからない」という方に、まずおすすめしたいモデルです。
ブラザー MFC-L8610CDW:速度と耐久性を求めるならコレ!
【こんな人におすすめ】
・印刷枚数が多く、スピードを重視する方
・ランニングコストを抑えたい方
・耐久性の高いモデルを長く使いたい方
製品概要
ブラザーの「MFC-L8610CDW」は、コンパクトなボディに高速印刷と高耐久性を詰め込んだA4カラーレーザー複合機です。カラー・モノクロともに1分間に約31枚という圧倒的な印刷速度を誇り、大量の資料作成もスピーディーにこなします。
詳細レビュー
このモデルの真価は、そのパワフルな性能にあります。印刷速度だけでなく、約30万枚という高耐久設計も魅力。ハードな使用にも耐えうるため、複数人で共有するような環境でも安心して長期間使用できます。ランニングコストも優秀で、モノクロ約1.5円、カラー約10.2円(大容量トナー使用時)という低コストを実現。印刷枚数が多ければ多いほど、その恩恵を実感できるでしょう。
また、多目的トレイを使えば、厚紙や封筒、ラベル紙など、様々な種類の用紙に印刷できるのも便利なポイント。ダイレクトプリント機能を使えば、USBメモリを直接差し込んで、PCを介さずにデータを印刷することも可能です。
サイズは今回紹介する据え置き型の中ではやや大きめですが、その分、性能面では妥協がありません。「小さいサイズがいいけど、性能は業務用レベルを求めたい」という、欲張りなニーズに応えてくれる一台です。
【持ち運び可能】オフィスでも外出先でも!おすすめ小型プリンター3選
続いて、バッテリーを搭載し、カバンに入れて持ち運ぶことも可能な「モバイルプリンター」の中から、印刷品質も妥協しないインクジェット式のモデルをご紹介します。「プリンター 小型 おすすめ」で探している方にぴったりのラインナップです。
エプソン PX-S06B:性能と携帯性のベストバランス!
【こんな人におすすめ】
・外出先でも高品質なカラー印刷をしたい方
・自宅では省スペースなプリンターとして使いたい方
・接続の簡単さを重視する方
製品概要
エプソンの「PX-S06B」は、モバイルプリンターの決定版ともいえるベストバイモデルです。インクジェット式としては非常にコンパクトな本体にバッテリーを内蔵。自宅やオフィスでは省スペースプリンターとして、外出先ではパワフルなモバイルプリンターとして、場所を選ばずに活躍します。
詳細レビュー
このモデルの最大の強みは、モバイル用途でありながら印刷品質が非常に高いこと。顔料インクを採用しているため、普通紙でも文字がにじみにくく、写真も鮮やかに印刷できます。A4用紙に印刷した5ptの小さな文字もくっきりと読み取れるほどの実力で、家庭用の据え置きプリンターと比較しても遜色がありません。
使い勝手も非常によく考えられています。Wi-Fi 5GHz帯に対応しているため、電子レンジなどの電波干渉を受けにくく、安定した通信が可能です。また、ルーターがない環境でも直接スマホやPCと接続できる「Wi-Fi Direct」にも対応。もちろん、iPhoneやMacから簡単に印刷できる「AirPrint」もサポートしており、接続で困ることはほとんどないでしょう。
重量は約1.7kgと毎日持ち運ぶには少し重く感じるかもしれませんが、その重さを補って余りある印刷品質と機能性を備えています。「出先でクライアントにきれいな提案書を渡したい」「自宅のプリンターを置く場所がない」といったニーズに完璧に応えてくれる、まさに最強のモバイルプリンターです。
キヤノン TR153:美しい印字と豊富な接続方法が魅力
【こんな人におすすめ】
・写真や画像の印刷品質にこだわりたい方
・様々なデバイスから印刷したい方
・よく使う定型文書をすぐに印刷したい方
製品概要
キヤノンの「TR153」は、「5色ハイブリッドインク」を採用し、モバイルプリンターとは思えないほどの高画質を実現したモデルです。文字専用の顔料ブラックインクと、写真に強い染料カラーインクを組み合わせることで、文書はくっきり、写真は鮮やかに印刷できます。
詳細レビュー
印刷の美しさは特筆ものです。3ptという非常に小さな文字ですら潰れることなく、鮮明に印刷する能力には驚かされます。A4用紙に挿絵サイズの写真を印刷しても、家庭用プリンターに匹敵するクオリティで、クライアントへの提出資料としても自信を持って使えます。
また、本体に定型文書データを5つまで保存できるのもユニークな機能。見積書や申請書など、よく使うフォームを保存しておけば、PCやスマホがなくても本体の操作だけで印刷が可能です。これは外出先で非常に役立ちます。
接続方法もWi-Fi Direct、AirPrint、専用スマホアプリと豊富で、どんな環境でもスムーズに印刷を開始できます。ただし、本体重量が約2.1kgとやや重めな点と、バッテリーが別売りである点には注意が必要です。外出先での使用を考えている方は、必ずバッテリーも合わせて購入しましょう。印刷品質を最優先するなら、選んで間違いのない一台です。
HP OfficeJet 250 Mobile AiO:持ち運べる唯一無二の複合機!
【こんな人におすすめ】
・外出先でスキャンやコピーもしたい方
・印刷速度を重視する方
・直感的な操作性を求める方
製品概要
HPの「HP OfficeJet 250 Mobile AiO」は、その名の通り、印刷、コピー、スキャンの1台3役をこなす、持ち運び可能なモバイル複合機です。モバイルプリンターにスキャン機能まで搭載した、非常にユニークでパワフルなモデルです。
詳細レビュー
このモデルがあれば、外出先で受け取った書類をその場でスキャンしてデータ化したり、急遽必要になった書類をコピーしたりと、オフィスの外でできることの幅が格段に広がります。印刷品質も全商品中トップクラスで、家庭用プリンターにも引けを取らない美しさ。文字はくっきりと、写真は犬の毛並みまでわかるほど繊細に再現します。
印刷スピードが1枚あたり約9秒と非常に速いのも大きな魅力。10枚の原稿を連続で給紙できるオートドキュメントフィーダー(ADF)も搭載しており、モバイル環境での大量印刷やスキャンもストレスフリーです。本体の操作はタッチパネルで直感的に行えるため、誰でも簡単に使いこなせます。
最大のネックは、そのサイズと重量です。重さは約3kgあり、「手軽に持ち運ぶ」というよりは「車で移動する際に積んでいく」といった使い方が現実的でしょう。しかし、「外出先でもオフィスと変わらない環境を再現したい」というヘビーユーザーにとっては、これ以外に選択肢はないと言っても過言ではない、唯一無二の存在です。
【超小型】究極の携帯性!おすすめモバイルプリンター3選
最後に、携帯性を極限まで追求した「超小型コピー機」、すなわち感熱式やリボン式のモバイルプリンターをご紹介します。折りたたみ傘のようなサイズ感で、日々のカバンに常備できるモデルです。
キヤノン BP-F400:スマートに持ち運べる感熱式プリンター
【こんな人におすすめ】
・とにかく荷物を軽く、小さくしたい方
・外出先で文書印刷がメインの方
・iPhoneやiPadから手軽に印刷したい方
製品概要
キヤノンの「BP-F400」は、重さ約580g、幅245mmという、まさに折りたたみ傘サイズの超小型モバイルプリンターです。印刷には専用の感熱紙を使用し、インクは不要。白黒印刷専用ですが、その手軽さと携帯性は大きな魅力です。
詳細レビュー
このモデルの良さは、その圧倒的な携帯性にあります。カバンの隙間にすっと収まり、重さもほとんど気になりません。感熱式と聞くと印字品質が心配になるかもしれませんが、文字印刷の品質は十分実用的。契約書などの公的な文書にも使えるレベルです。写真もややざらっとはしますが、内容はしっかり確認できます。
超小型ながらWi-Fi DirectとAirPrintに対応している点も高く評価できます。ルーターのないカフェなどでもスマホからワイヤレスで手軽に印刷できるのは非常に便利です。印刷スピードは1枚あたり約29秒とややゆっくりで、給紙も1枚ずつ手差しで行う必要がありますが、外出先で数枚の書類を印刷する、といった用途には最適です。「いつでもどこでも印刷できる安心感」を手に入れたいビジネスパーソンにおすすめの一台です。
ブラザー PJ-823:最速・最軽量クラスのUSB専用モデル
【こんな人におすすめ】
・印刷スピードを何よりも重視する方
・ノートPCとの有線接続がメインの方
・文字のきれいさにこだわる方
製品概要
ブラザーの「PJ-823」は、携帯性を保ちつつ、印刷スピードを極限まで高めた感熱式モバイルプリンターです。重さ約610gと軽量コンパクトでありながら、1枚あたり約9秒という驚異的な印刷速度を実現しています。
詳細レビュー
このモデルは「スピード」が命。外出先で急いで複数枚の資料を印刷しなければならない、といったシチュエーションで絶大な効果を発揮します。文字の印字品質も非常に高く、輪郭がくっきりとしていて細かいグラデーションまで表現できる実力を持っています。
ただし、大きな注意点として、接続方法がUSBによる有線接続のみという点が挙げられます。Wi-FiやBluetoothには対応していないため、スマホやタブレットから直接印刷することはできず、必ずノートPCとUSBケーブルで接続する必要があります。また、写真印刷は苦手で、暗い部分は黒く潰れてしまう傾向があります。
ワイヤレス接続ができないという割り切りが必要ですが、「ノートPCと一緒に持ち歩き、とにかく速く、きれいに文書を印刷したい」という明確な目的があるユーザーにとっては、最高の相棒となるでしょう。
HPRT MT800:普通紙に印刷できるインクリボン式
【こんな人におすすめ】
・外出先でも感熱紙ではなく普通紙を使いたい方
・たまにしか使わないが、いざという時のために備えたい方
・スマホからの手軽な印刷を重視する方
製品概要
HPRTの「MT800」は、内部にセットしたインクリボンを使って印刷する、少し変わった方式のモバイルプリンターです。この方式の最大のメリットは、専用紙が不要で、コンビニなどでも手に入る普通のA4コピー用紙に印刷できることです。
詳細レビュー
「外出先で急に印刷が必要になったけど、専用の感熱紙がない!」という事態を防げるのが、このモデル最大の強みです。本体も約760gと比較的軽量で、持ち運びも苦になりません。専用アプリを使えばスマホからの印刷も簡単に行えます。
しかし、印刷品質にはいくつかの課題があります。文字は全体的にかすれがちで、濃淡の表現は苦手です。写真に至っては、黒く潰れてしまい、内容の判別が難しいレベルでした。また、印刷中に紙詰まりが起こりやすいという報告もあり、安定性にもやや不安が残ります。
印刷スピードも1枚あたり約25秒と遅めです。品質や速度を重視する方には向きませんが、「画質は問わないから、とにかく普通紙に印刷できる携帯性が欲しい」という、特定のニーズには応えられるニッチなモデルと言えるでしょう。
【一覧比較表】小さいサイズのコピー機おすすめ9選を徹底比較!
ここまでご紹介してきた9機種のスペックを一覧表にまとめました。あなたの重視するポイントで比較してみてください。
カテゴリ | メーカー | 製品名 | 印刷方式 | サイズ(幅×奥行×高) | 重量 | 主な機能 | 参考価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
据え置き型 | リコー | P C200SFL | レーザー | 412x395x345mm | 約19.4kg | コピー,スキャン,FAX,Wi-Fi | オープン価格 |
キヤノン | TR8630 | インクジェット | (非公開) | (非公開) | コピー,スキャン,FAX,Wi-Fi | (非公開) | |
ブラザー | MFC-L8610CDW | レーザー | (非公開) | (非公開) | コピー,スキャン,FAX,Wi-Fi | (非公開) | |
持ち運び可能 | エプソン | PX-S06B | インクジェット | 309x159x61mm | 約1.7kg | Wi-Fi,バッテリー内蔵 | 約23,000円 |
キヤノン | TR153 | インクジェット | 322x185x60mm | 約2.1kg | Wi-Fi,バッテリー別売 | 約30,000円 | |
HP | OfficeJet 250 | インクジェット | 380x198x91mm | 約2.96kg | コピー,スキャン,Wi-Fi,バッテリー内蔵 | 約32,000円 | |
超小型 | キヤノン | BP-F400 | 感熱式 | 245x55x30mm | 約0.58kg | Wi-Fi,バッテリー内蔵 | 約87,000円 |
ブラザー | PJ-823 | 感熱式 | 255x55x30mm | 約0.61kg | USB接続,バッテリー内蔵 | 約58,000円 | |
HPRT | MT800 | インクリボン式 | 310x63x39mm | 約0.76kg | USB,アプリ,バッテリー内蔵 | 約32,000円 |
小さいサイズのコピー機に関するQ&A
最後に、小さいサイズのコピー機を検討する際によくある質問にお答えします。
絶対にダメというわけではありませんが、おすすめはできません。前述の通り、家庭用プリンターは大量印刷を想定していないため、耐久性が低く、ビジネスで酷使すると故障しやすくなります。また、インクコストが割高になるため、結果的にトータルコストが高くつく可能性があります。印刷枚数が月に数十枚程度であれば問題ないかもしれませんが、それ以上であればビジネス向けの小型複合機を選ぶ方が賢明です。
これはあなたの主な用途によって決まります。
- レーザーがおすすめな人: 会議資料や契約書など、文字中心の文書を大量に、速く印刷したい方。ランニングコストを重視する方。
- インクジェットがおすすめな人: グラフや写真を含むカラーの企画書や、写真そのものをきれいに印刷したい方。本体の初期費用を抑えたい方。
最近はビジネスインクジェットも高性能化しているので、一概には言えませんが、この基本を押さえておくと選びやすくなります。
モバイルプリンターは非常に便利ですが、いくつか注意点があります。
①バッテリーの充電忘れ: いざ使いたい時にバッテリー切れ、ということがないよう、使用前には必ず充電する習慣をつけましょう。
②消耗品の準備: 感熱式の場合は専用の感熱紙、インクジェット式の場合は交換用インクを予備で持っておくと安心です。
③給紙の手間: ほとんどのモデルは給紙が1枚ずつの手差しです。大量印刷には向かないことを理解しておきましょう。
まとめ:あなたのスタイルに合う小さいサイズのコピー機を見つけよう!
今回は、小さいサイズのコピー機(複合機・プリンター)の選び方から、利用シーン別のおすすめモデルまで、詳しくご紹介しました。

- ポイント①:設置場所を正確に測り、本体サイズを確認する
- ポイント②:コピー、スキャン、Wi-Fiなど、本当に必要な機能を見極める
- ポイント③:印刷速度とランニングコストを比較検討する
- ポイント④:A4で十分か、A3対応が必要かを確認する
- ポイント⑤:外出先で使うなら「持ち運び可能」なモデルを選ぶ
小さいサイズのコピー機は、限られたスペースを有効活用し、私たちの働き方をより自由で快適なものにしてくれるパワフルなツールです。SOHOやテレワークで使うなら高機能な据え置き型、オフィスと自宅を往復するならバランスの取れた持ち運び可能モデル、そして出張や外出が多いなら究極の携帯性を誇る超小型モデルと、あなたのワークスタイルに最適な一台が必ず存在します。
この記事でご紹介した選び方やおすすめ商品を参考に、ぜひあなたにぴったりのパートナーを見つけて、日々の業務をさらに効率化させてくださいね!