バルサンを使って徹底的に害虫駆除をしたいけれど、事前の準備が面倒だと感じていませんか?「少しの隙間なら大丈夫かな」「もしカバーしないとどうなるの?」と不安に思う方も多いですよね。
結論から言うと、適切なカバーを怠ると、精密機器の故障や火災報知器の誤作動など、思わぬトラブルを引き起こす危険性があります。
この記事では、カバーをしない場合のリスクから、カバーが必要なものと不要なものの見分け方、身近なアイテムを使った代用方法まで詳しく解説します。正しい準備と使用後の掃除・換気の方法を知り、安全かつ確実に害虫を退治しましょう。
バルサン使用時にカバーをしないとどうなる?
バルサンを使用する際、面倒だからと準備を怠ってしまうと、後から後悔するようなトラブルに繋がります。具体的にどのような問題が起こるのか、代表的な5つのケースを解説します。
①火災報知器やガス警報器の誤作動
煙タイプのバルサンをカバーなしで使用すると、火災報知器が火事と勘違いして誤作動を起こします。バルサンの煙の微粒子を、火災報知器のセンサーが感知してしまうためです。
実際に大きな警報音が鳴り響き、近隣住民や消防署を巻き込む騒ぎになるケースも少なくありません。必ず付属の専用カバーやポリ袋などで火災報知器を密閉してください。また、霧タイプであってもガス警報器は反応する可能性があるため、同様にカバーが必要です。
②テレビやパソコンなど精密機器の故障
テレビやパソコンなどの精密機器は、そのまま放置すると故障の原因になります。微小な煙の粒子や殺虫成分が機器の内部に入り込み、基盤などに付着してショートを引き起こす可能性があるからです。
パソコンのディスクドライブなど、読み取り機能のある光学機器も薬剤の影響でデータを読み込めなくなる恐れがあります。高額な修理費用がかかる可能性があるため、精密機器はしっかりとゴミ袋などで丸ごと覆いましょう。
③布団や衣類への薬剤付着
布団や服をそのままにしておくと、殺虫成分が含まれた薬剤が繊維の奥まで付着してしまいます。バルサンの薬剤は哺乳類への安全性が高い成分を使用していますが、化学物質であるため直接肌に触れると皮膚トラブルなどの原因になる可能性があります。
レック株式会社の公式サイトでも、寝具類や衣類にはビニールシートなどで煙がかからないようにすることが推奨されています。肌に直接触れるものは、必ず部屋の外に出すかカバーをかけましょう。
④食器や食品への殺虫成分の付着
食器やキッチンに出している食品をカバーしないと、薬剤が付着し、誤って口の中に入ってしまいます。万が一、殺虫成分がついた食器をそのまま使ってしまうと、健康を害する危険性があります。
食器は食器棚にしまって隙間をテープで塞ぐか、大きめのポリ袋で確実に保護してください。常温保存の食品も、冷蔵庫に入れるか部屋の外に出す必要があります。
⑤仏壇や金属製品・美術品の変色
仏壇仏具やアクセサリーなどの金属類も、カバーをしないと変色する恐れがあります。薬剤の成分が、銅、真鍮、亜鉛メッキ、銀メッキなどの金属と化学反応を起こすことがあるためです。
大切な美術品や楽器なども影響を受ける可能性があります。変色を防ぐため、金属類も袋に入れるか新聞紙でしっかりと覆いましょう。
【一覧表】バルサン使用時にカバーが必要・不要なもの
「じゃあ、部屋の中のものを全部カバーしなきゃいけないの?」と不安になりますよね。公式サイトの情報を元に、カバーが必要なものと不要なものを分かりやすく整理しました。
確実にカバーが必要なもの一覧
以下のものは、薬剤が直接触れないよう確実に密閉するか、別の部屋へ移動させてください。
- テレビ、パソコン、オーディオなどの精密機器
- 布団、ベッド、衣類など肌に直接触れるもの
- 食器、調理器具、食品など口に入るもの
- 火災報知器、ガス警報器(タイプにより異なる)
- 仏壇仏具、貴金属、楽器、美術品
- ペット(観賞魚、昆虫などを含む)や観葉植物
カバーがいらないもの一覧
一方で、以下の大型家電や家具などは基本的にカバーは不要です。
- 冷蔵庫
- エアコン
- 洗濯機
- 空気清浄機
- タンスや本棚などの木製家具(扉を閉めた状態)
冷蔵庫やエアコンなどの家電はカバー不要ですが、内部に薬剤を吸い込まないよう、バルサン使用中は必ず電源を切っておくとより安心です。
家にあるものでOK!カバーの簡単な代用方法
専用のカバーがなくても、家にある身近なアイテムで十分に代用が可能です。わざわざ専用品を買いに行く手間を省くための、効果的な代用アイデアをご紹介します。
ポリ袋やゴミ袋で密閉する
テレビやパソコンなどの家電、衣類やおもちゃなどは、大きめのゴミ袋やポリ袋に入れて口をしっかり縛るのが最も簡単で確実な方法です。
火災報知器も、小さなポリ袋を被せて根元を輪ゴムやマスキングテープで留めるだけで、立派なカバーの代わりになります。
新聞紙や大きめの布で覆う
袋に入らない大きな棚やソファなどは、新聞紙やビニールシート、大きめの布を上から被せるだけでも効果があります。
ただし、隙間から煙が入り込む可能性があるため、端の部分を養生テープなどで壁や床に固定するとより安全です。
食品用ラップフィルムを活用する
火災報知器やガス警報器など、壁や天井に固定されていて袋を被せにくいものには、食品用ラップフィルムが便利です。
警報器全体をラップで覆い、隙間ができないようにテープでしっかりと固定しましょう。使用後は剥がすだけなので後片付けも簡単です。
カバーの手間を減らすバルサンの選び方
「どうしてもカバーをするのが面倒」「準備の時間を減らしたい」という方には、事前準備が非常に簡単なバルサンの種類をおすすめします。
精密機器カバー不要の霧タイプ
レック株式会社から発売されている「ラクラクバルサン 霧タイプ」などは、煙ではなく細かい霧状の薬剤を噴射します。このタイプは、火災報知器やテレビ、パソコンなどの精密機器へのカバーが不要です。(※ガス警報器には反応する場合があるので注意が必要です)
煙の微粒子によるセンサーの誤反応や、機器内部への入り込みが起きにくいよう設計されているためです。準備の手間を大幅に省きたい場合は、霧タイプの使用を検討してみてください。
煙タイプと水・霧タイプの違い
バルサンには大きく分けて「煙タイプ」「水タイプ」「霧(ノンスモーク)タイプ」の3種類があり、それぞれ特徴が異なります。
- 煙タイプ:拡散力が最も強く、隠れた害虫まで届きやすいが、カバーの手間が一番多い
- 水タイプ:煙タイプより煙が少なく、臭いも控えめだが、精密機器や火災報知器のカバーは必須
- 霧タイプ:煙が出ないためマンションでも使いやすく、精密機器カバー不要のものもあるが、効果範囲は煙タイプよりやや劣る
ご自身の部屋の状況や、どこまで準備の手間をかけられるかによって、最適なタイプを選びましょう。
カバーし忘れた場合の正しい対処法
万が一、「カバーを忘れてバルサンを焚いてしまった!」という場合は、慌てずに以下の対処を行ってください。また、通常使用後のお手入れとしても参考にしてください。
食器や食品に薬剤がかかった場合
食器に薬剤がかかってしまった場合は、決してそのまま食事に使用してはいけません。食器用洗剤を使い、水洗いでしっかりと薬剤を洗い流せば問題なく使用できます。
ただし、外に出したままだった食品(開封済みのものや、皮ごと食べる果物など)に薬剤がかかった場合は、健康を考慮して迷わず破棄することをおすすめします。
布団や衣類は洗濯や天日干しを行う
布団や衣類に薬剤が付着した可能性がある場合は、そのまま着用したり寝たりしないでください。衣類であれば洗濯機で通常通り洗濯し、布団であれば天日干しをするか、しっかりと掃除機をかけてブラッシングを行いましょう。
殺虫成分を肌に直接触れさせないことが何より重要です。
精密機器は乾いた布で優しく拭き取る
精密機器をカバーし忘れた場合、すぐに故障するとは限りません。まずは機器の表面についた薬剤を、乾いた布で優しく拭き取ってください。
内部に入り込んだ薬剤は自分で取り除けないため、もし電源を入れて動作に異常が見られたり、異臭がしたりした場合は、すぐに使用を中止しメーカーのサポート窓口へ相談しましょう。
使用後は1時間以上の換気と掃除機が必須
カバーの準備と同じくらい重要なのが、バルサン使用後の対処です。正しい換気と掃除を行うことで、安全な居住空間を取り戻せます。
2ヶ所以上の窓を開けて換気する
バルサンを使用した後、部屋に入る時は必ずタオル等で口と鼻を覆い、煙を吸い込まないように注意してください。
すぐに2ヶ所以上の窓を開け、換気扇を回して空気の通り道を作ります。最低でも30分から1時間以上はしっかりと換気を行い、薬剤のにおいが完全に消えるまで部屋にはとどまらないようにしましょう。
ダニの死骸やホコリを掃除機で吸い取る
換気が終わったら、部屋全体に掃除機をかけます。バルサンによって退治されたダニや害虫の死骸が床やカーペットに落ちているためです。
死骸を放置するとアレルギーの原因になる可能性があるため、念入りに掃除機をかけ、フローリングの場合はドライシートなどで拭き掃除をするとより完璧です。

